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ドリトル先生と日本の鉄道
第六幕その五
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「ビスケットやシュークリーム、ゼリーをです」
「持って来てくれたのですか」
「それを十時と三時に食べましょう」
 ティータイムは絶対に楽しむ主義の先生に言うのでした。
「是非」
「それでは」
「大きな魔法瓶ですのでお昼の分もあります」
 紅茶はというのです。
「それでお昼はサンドイッチとコールドチキンのセットです」
「サンドイッチとですか」
「この二つをです」
 まさにというのです。
「お昼に作ってきました」
「日笠さんがですか」
「そうしてきました」
 まさにというのです。
「二人分作ってきました」
「何から何まで悪いですね」
「当然のことですから」
「当然ですか」
「当然です」
 日笠さんの返事には有無を言わせないものがありました。
「まさに。それでは」
「十時とお昼、三時には」
「一緒に食べましょう」
「わかりました、実はです」
「実は?」
「お昼は。この博物館は駅弁も売っていまして」
 以前皆と行った時に食べたこれのお話もするのでした。
「そちらをと思っていましたが」
「それも素晴らしいですがそれでも」
「作ってきてくれたんですか」
「はい」
 あえてという返事でしたが先生は気付きません。
「そうしてきました」
「そこまでして頂かなくても」
 自分にとです、謙虚な先生は思いましたが。
 日笠さんはその先生にです、強い声で言ったのでした。
「私がそうしたいのですから」
「いいですか」
「そうです、食べて下さい」
「それでは」
 人の、お友達の好意を無碍にしてはいけないと思って答えた先生でした。そして十時にはティータイムとなりましたが。
 それぞれ外に出てそこに置いてある車両の中にあえて向かい合って座って食べましたがその食べる時にです。
 先生は今座っている車両について日笠さんに言いました。
「これは昔の車両ですが」
「何時の頃のどの国のものでしょうか」
「二十世紀初頭の日本のものですね」
「我が国のものですか」
「はい、頑丈な造りですね」
「そうですね、確かに」
「そしていいデザインですね」
 こうも言った先生でした。
「この車両も」
「古風な感じがして」
「この車両に乗って」
「二人で」
 ついこう言ってしまった日笠さんでした。
「いいですね」
「そうですね、僕も皆とこうした車両で旅をして」
 それでも気付かない先生でした。
「楽しみたいですね」
「皆と、ですか」
「はい、日笠さんもですか」
 それでというのでした。
「その時は一緒に楽しみましょう」
「それでは」
「宜しくお願いします」
「そうですね」
 残念そうに応えた日笠さんでしたが先生はその表情はわかってもどうしてそういったお顔になったのかはわかりません。

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