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憑依先が朱菜ちゃんだった件
第16話
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以上、その感情をぶつけられる立場にあるのは俺だからな」
「……………」
「………先程、大筒木殿も言っておられたが、全ての魔物に共通する唯一不変の規則(ルール)は弱肉強食。
この戦の勝者であるリムル様の決定に敗者である豚頭族(オーク)は勿論、救援して頂いた立場である我等蜥蜴人族(リザードマン)子鬼族(ゴブリン)も異論など挟めませぬ。
ただ、1つだけどうしても確認して置かなければならないことがあるのですが、聞いてもよろしいか?」


リムル様の発言に無罪放免となった豚頭族(オーク)の代表達は呆然となり、蜥蜴人族(リザードマン)の首領さんは無理やり自分を納得させながら、どうしても気になっている点を尋ねました。


「ああ、構わない。何だ?」
豚頭族(オーク)を無罪放免とするのは構いませぬ。ですが生き残った者達をどうするおつもりですかな?このままオービッグへと帰すのですか?それともこの森に受け入れるつもりですか?
戦で数が減ったとはいえ、現時点でも14万前後の豚頭族(オーク)がいる筈。それだけの数の豚頭族(オーク)を全て受け入れられる場所など無い筈」
「……確かに、我ら――元大鬼族(オーガ)はリムル様と共に在り続ける故、旧大鬼族(オーガ)の里を渡すことはできるが元々そこに住んでいた人数は300人。14万もの大所帯が住める様な場所ではない。
更に開拓したとしても2000の豚頭族(オーク)が住める程度だろう」
「リムル様の里で急遽受け入れるとしても食料の問題で今は1〜2万が限界でしょうし」


お父様とお兄様の言う通り、14万の衣食住を用意できないのが現状なんですよね。住だけなら忍術による土地開拓と私とリムル様の木遁・連柱家の術で用意できなくもないですし、衣も豚頭族(オーク)に製作協力させれば如何にか出来るでしょう。

ですが、食だけはどうしようもありません。豚頭帝(オークロード)豚頭魔王(オークディザスター)程ではないとしても、豚頭族(オーク)はそれなりの食欲があります。

鬼隠れの里では農業を開始していますが、今育てているものが収穫できるのは夏になる頃。食糧の備蓄も住人全員が忍術を使える様になったことで魔獣狩りが容易くなり、保存食も含めて結構な量がある筈ですが、それでも14万の飢えを満たす程ではありません。


「………ただの理想論かも知れないが、14万の豚頭族(オーク)全員を生かせるかもしれない案を今から提案したい。
このジュラの大森林に住む各種族―――取り敢えず、今は鬼一族と樹妖精(ドライアド)大鬼族(オーガ)蜥蜴人族(リザードマン)豚頭族(オーク)子鬼族(ゴブリン)で同盟を結ぶというのはどうだ?」
「同盟ですか?」
「同盟というより互助関係の構築だ
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