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星河の覇皇
第六十九部第四章 国境外縁部その十七
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「ポップスもロックもかけるな」
「食堂の中で」
「流行曲をよくかけていますね」
「確かに軍歌もかけますが」
「様々な曲をかけますね」
「そうだ、しかしエウロパは士官は士官室で食べる」
 士官の為の食事をだ、司令や艦長の下に集まってだ。
「そして音楽もだ」
「旗艦ではオーケストラですね」
「音楽隊の演奏ですね」
「艦隊の旗艦ともなれば」
「そうしていますね」
「かつてのロイヤル=ネービーの伝統だ」
 食事中に音楽を演奏するそれはというのだ。実際にロイヤル=ネービーつまり大英帝国海軍では戦艦等の食事中には音楽隊がわざわざ演奏しつつその中で食事を摂っていた。
「それが生きている」
「まさに貴族ですね」
「貴族の食事ですね」
「それが再現されていますね」
「そうだ、貴族の軍隊ではそうだ」 
 そうした風になっているというのだ。
「サハラも士官室で食べていたがな」
「エウロパと連合では違いますね」
「そこもまた」
「それもかなり」
「露骨なまでに違いますね」
「文明の違いと言っていい」
 そこまで違うというのだ。
「まさにな、しかし階級がないといっても」
「はい、正規軍はです」
「やはり弱いです」
「練度も低く」
「マニュアル通りの動きしかありません」
「装備と物資、数の軍隊です」
「そしてみだしなみにばかり注意しています」
 幕僚達も言う。
「これではです」
「頼りになりません」
「どうしても」
「戦場においては」
「軍人は戦場で戦い勝つ」
 グータルズは強い声で言い切った。
「それが何といってもだ」
「最大の存在意義ですね」
「国家の為に戦い勝つ」
「それこそが我々の存在意義です」
「戦いの為にある」
「それで訓練も行っていますが」 
 戦いに勝つ為にとだ、幕僚達も言う。
「しかしですね」
「連合軍はどうもです」
「正規軍は」
「身だしなみばかりで」
「服装の手入れや掃除にばかり厳しいです」
「整理整頓と」
「そればかりです」
「整理は当然としてもだ」
 いざという時に何が何処にあるのか把握出来ていないと即座に対応出来ないからだ、義勇軍もこのことは徹底している。
 しかしだ、グータルズは眉を顰めさせて言った。
「正規軍はな」
「何処のお嬢様かという位です」
「服装の手入ればかりです」
「制服や作業服にアイロンをかけ」
「チリ一つでも取っています」
「暇さえあれば靴を磨き」
「いつも汚れ一つありません」
 夏用の白い靴でもだ、連合軍はそうしている。尚兵士と下士官は夏用の服の時も靴は黒の短靴である。礼装の時以外は。しかし士官は夏の時は常に白の短靴である。
「奇麗なものです」
「そして軍規軍律の教育ばかりで」
「座学が多いですね、教育隊
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