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蒼穹のカンヘル
三十五枚目
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そうして、女将に部屋へ案内してもらった。

部屋はヴァーリ、ジュスヘル、黒歌と同じなのだが…

「なぁジュスヘル。やっぱり女将に頼んで俺別室行こうか?」

部屋はそれなりに大きい。

子供ならあと二三人増えたところで問題ない位だろう。

「遠慮するなよ篝。私とお前の仲だろ?」

「やめろ誤解を招く言い方をするな」

「なぁに『た・だ・の』教師と生徒の関係だろ?」

たしかに例の結界を教わったが…

「何故『ただの』なのに厭らしいニュアンスがあるのだろうか…」

日本語って不思議だよなぁ…

「もうっ! 篝は私と同じ部屋が嫌なの!?」

「嫌じゃないよ? 嬉しいよ? でもね、落ち着かないの。
お前もジュスヘルもそんなワガママボディひっさげやがってよー」

「なんで? 篝も男の子ならこういうの好きでしょ?」

ヴァーリが胸を持ち上げる。

「やめなさい。俺は男なの。狼なの」

「えー、じゃぁおそってよー。『きせーじじつ』つくろうよ」

「お前意味しってんのか?」

「『きせーじじつ』作ったら結婚できるってグザファンがいってた!」

グザファン何教えちゃってんの?

「あ!忘れる所だった!」

「ん?どうしたヴァーリ?」

ヴァーリが荷物をごそごそと荷物をひっくり返し、二枚の紙を取り出した。

それは折り畳まれた五センチ四方の紙で…

「…………おいヴァーリ。その召喚印をどうする気だ」

「え?使うけど?」

ヴァーリが二枚の紙を広げ、床に置いた。

「来たれ赤髪の姫よ!雷光の魔天使よ!」

召喚印が輝き、二柱の悪魔が召喚された。

「もうっ!遅いわよヴァーリ!」

「あまりヴァーリちゃんを責めてはいけませんわリアス」

リーアちゃんと姉さんだった…。

「久しぶりですね、篝」

「さしぶり、姉さん」

天使堕天使の会談以来だ。

姉さんが帰って来ないのは父さんとの事だって予想はつくが、やはり寂しくは思っていた。

「姉さん。一個きいていい?」

「どうしましたか?」

「この件サーゼクスは…」

「貴方がどういう経緯でサーゼクス様を呼び捨てにするのかは置いておいて…
貴方の思う通り、全く知らない筈です」

やべぇ、これグレモリー家が大騒ぎになるやつじゃん…

サーゼクスの通信用印章紙もってねぇ…

仕方ないか…

とゆう訳でセラフォルーの通信用印章紙を取り出す。

裏に現在の事情を書いて、魔力を流す。

ポゥッと発光して、印章紙が消えた。

「これでよし」

明日にはグレイフィアさん辺りが迎えに来てくれるはずだ。

その後リーアちゃんは怒られるだろうけど…まぁ、俺は関係
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