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ドリトル先生と日本の鉄道
第四幕その十一

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「格好よく、華やかにね」
「面白いですね」
「そして寛容だね」
「はい、観るなって言うどころか」
「観せていたんだからね」
「いいものですね」
「長い間泰平の時代が続いたからね」
 江戸時代はそうでした、大坂の陣そして島原の乱から長い間戦いというものがなかった時代だったのです。
「それでなんだ」
「そうしたこともですね」
「生まれていってね」
「日本人のマニア心も」
「育てられたんだろうね」
「江戸時代が平和だからですか」
「平和でしかも文化が栄えてね」
 そうした時代だったからだというのです。
「趣味も色々花開いて」
「マニアもですね」
「生まれたんだよ」
「そうでしたか」
「それがいいね、そして今もね」
「そのマニア心が生きていて」
「それでなんだ」
 まさにというのです。
「鉄道にも生きているんだ」
「面白いですね」
「そして鉄道研究会もあるんだね」
「とにかく凄い情熱らしくて」
 それでというのです。
「もうその知識と持っているものは」
「恐ろしいものなんだね」
「はい、あそこから鉄道博物館に行く人も多いですし」
「趣味が高じてだね」
「そうもなっています」
「ううん、それは本格的だね」
「一度お話をされてもいいと思いますが」
「そうだね、そこまで凄いなら」
 それならとです、先生も頷いてでした。
 先生はその鉄道研究会についても思いました、ですがここで先生ご自身もあらためて思ったのでした。
「しかし日本人のマニア心はね」
「恐ろしいですか」
「頭が下がるよ」
「江戸時代からの国民性でも」
「凝って凝ってね」
「徹底していますね」
「その徹底さたるや」
 こう言うのでした。
「世界に例がないね」
「先生が見てもですね」
「別格だよ、鉄道に関しても」
「何か鉄道は特にみたいですね」
「マニア心を刺激するのかな」
「そうかも知れないですね」
「車でも何でもあるけれど」
 それでもと言った先生でした。
「鉄道は特にだね」
「そうした傾向は確かにありますね」
「イギリスを越えているよ」
「まさにですね」
「何かが違う国だよ」
 しみじみとして思う先生でした、とかく日本人のマニア心が凄いものだと心から思いもしたのでした。
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