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魔法が使える世界の刑務所で脱獄とか、防げる訳ないじゃん。
第一部
第21-2話 新年魔法大会【スピードボード 其の三】
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「あ、いた……こっちゃん!」
すると、会場へ向かう反対の方向から、青藍さんが走ってくる。少し息が上がっていると言う事は、琴葉を探し回っていたのだろう。
どうしたの? と優しく問う琴葉の肩に両腕を置き、青藍さんは深く頭を下げた。勿論、全員目を見開いて驚いている。
「ごめんんん!! 俺の所為でぇええ……」
「いやいやいや! あれは魔法がおかしな結果を生み出しちゃったんだから、しょうがない! 避けなかったのは私なんだし、気にしないで!!」
「こっちゃぁぁあん……」
反射的になのか、青藍さんはそのまま琴葉を抱き締めた。勿論、全員顔を紅潮させて、目を見開いている。
琴葉はと言うと、少し背伸びをしながら青藍さんの頭を撫でていた。……大人め。
青藍さんが着替えのため、更衣室の方へ去って行ったのを確認すると、琴葉が勢い良く振り向く。が、一言目を発する前に、今回の事故の原因になった三人の看守がやって来て、バッと頭を下げた。
「「「黒華さん、すいませんでしたぁぁああああ!!!!」」」
「おぉう!? あれは君達だって真剣だったって事だろ! ちょっと魔力を込め過ぎちゃっただけだからさっ!? その余った魔力がお互いを引き寄せ合って、結局魔法が融合したっていう、不慮の事故だからさっ!? 気にしちゃダメだって! 青藍は怪我してないし、私だって擦り傷だけだし!!」
「「「すいませんでしたぁぁあああ黒華さんんんんん!!!!」」」
嵐の様にやって来た三人は、嵐の様に謝罪をして、嵐の様に去って行った。俺達は、終始真顔のままだった。
第二種目はこれで幕を閉じ―――
「ねぇ、そう言えば、水着似合ってるかな? 美桜ちゃんが用意してたっぽいんだけど」
「「「「「めっちゃ似合ってる」」」」」
「あ、そう……」
た。
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