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ドリトル先生と日本の鉄道
第四幕その一
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               第四幕  鉄道と軍隊
 先生はこの日も鉄道博物館に通っていました、その中で。
 一緒にいる動物の皆が今は鉄道の歴史のコーナーで写真と一緒に壁に書かれているものを読んでいる先生に言ってきました。
「先生前に軍隊のお話してたよね」
「ドイツのことで」
「ドイツが出来る時にプロイセン軍が鉄道を上手に使ったって」
「沢山の人やものを沢山一気に運んだって」
「そうして勝ったってね」
「うん、その通りだよ」
 まさにと答えた先生でした、鉄道の歴史を読みながら。
「プロイセンはそうして勝ったんだよ」
「オーストリアにもフランスにも」
「鉄道で輸送や移動を行って」
「それでだよね」
「戦争に勝ったんだね」
「何処にどう線路を敷いて車両を走らせるか」
 それをというのです。
「考えてね」
「それでなんだね」
「戦争に勝ったいってドイツという国を作り上げた」
「まさにそうだね」
「うん、けれどね」
 ここでこうも言った先生でした。
「これが出来たのはね」
「何かあったの?」
「プロイセンの鉄道について」
「一体何があったの?」
「一人凄い人がいたんだ」
 先生は皆にその人もお話もしました。
「その時に少し名前を出したかも知れないけれど」
「そうだったかしら」
「誰か名前出した?」
「そうだったの?」
「そう、モルトケっていう人でね」
 この人がというのです。
「プロイセン軍の参謀総長で」
「参謀っていうと作戦とか考える人だね」
「言うならば軍師だね」
「今の軍隊でもいるよね」
「その人が鉄道を敷いていく様にしてね」
 プロイセンや関係国の中にです。
「そして一気になんだ」
「鉄道で人や兵器を持って行って」
「それで攻めていって」
「そして勝っていったんだ」
「そうだよ、これまでは馬や歩いて進んでいたけれど」
 軍隊はそうして移動していたというのです。
「ものも運んでね、けれどね」
「それが鉄道だと」
「馬や歩きよりもずっと速くて」
「しかも沢山のものが運べる」
「だからよかったんだ」
「一日四十キロ進むにしてもね」
 先生は軍隊の行進の速度もお話しました。
「鉄道だったらどうかな」
「ううん、当時は蒸気機関車だね」
「今の電車よりは遅いにしても」
「四十キロなんて一時間もかからない?」
「しか沢山の人やものも運べるし」
「歩かないから人も疲れないね」
「沢山の利点があってね」
 それでというのです。
「鉄道を上手に使ってね」
「プロイセン軍は勝っていったんだね」
「モルトケという人がそうさせて」
「それでなんだ」
「そうだよ、これまでそこまで鉄道を戦争に有効に使った人はね」
 まさにというのです。
「いなかったんだ
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