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レーヴァティン
第八十三話 ローマに戻りその四
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「督戦隊から見た懲罰大隊なんだよ」
「だから生徒にそこまで出来るんだな」
「怒鳴って罵って殴ってね」
「生徒を焦らせて力ませるんだな」
「それで自分の思い通りにならなかったら」
 その時はというのだ。
「平気で殴って蹴るんだよ」
「それでそうしてもお咎めなしか」
「部活で他の先生が見てないか同志でね」
 淳二は皮肉を込めてあえて同志という共産主義者がよく使う言葉を出した。
「それで許されるからね」
「そんな奴がクビにならないんだな」
「学校に残り続けるんだよ」
「おまけに公立学校だとか」
「公務員になるから」
 尚公務員は本来は組合を持てない、言うまでもなく日教組は正式名称を日本教職員組合という労働組合だ。
「中々ね」
「首にならないんだな」
「そうした奴が何十年も学校に残るから」
「日本の教育も駄目になるんだな」
「そうだよ、こっちの世界ではね」
「そんな屑教師いたらな」
 久志は即座に言った。
「全員クビだな」
「生徒に賠償金払わせてね」
「そんな奴こそ懲罰大隊だな」
「編成するの?そうした部隊」
「死刑制度は続けていくけれどな」
 生きていればそれだけで世に害を為す輩は刑務所に入れておくだけでも税金の無駄だ、そして万が一また世に出ればまた悪事を為すに決まっているからだ。久志は死刑制度を廃止するつもりは毛頭なかった。
「そんな屑は死刑以外にもな」
「利用する手段を考えて」
「懲罰大隊、人間の盾か」
「そうしてだね」
「使っていくか、何度くたばっても生き返らせてな」
 術を使ってそうしていってというのだ。
「軍勢の盾にするか」
「何度死んでもだね」
「ああ、突っ込ませてそこを攻撃するとかな」 
 ソ連軍はこうした攻撃も行っていた、味方ごと敵を撃つ仙術だ。
「それもするか」
「屑に人権はない、だね」
「実際にないだろ」
 久志は淳二に即座にかつ平然として答えた。
「他人の人権踏み躙る様な奴はな」
「それでだね」
「そんな屑は飲まず食わずでな」
「戦場に無理に立たせて」
「何度も殺させたらいいんだろ」
「それで最後はどうするのかな」
「利用し尽くして魂ごとな」 
 それ単位でというのだ。
「捨てればいいだろ」
「消耗品扱いだね」
「屑はそれでいいだろ」74
 久志は平然と言い全員否定せずその通りという顔だった。
「もうな」
「ゴミはゴミなりに再利用だね」
「そうだよ、それでもう心までボロボロの廃人になったらな」
 そこまで人間の盾として使ってというのだ。
「魂ごと消し去ってな」
「終わりだね」
「暴力教師なんていらないんだよ」
 ソ連軍の督戦隊の様な者達はというのだ。
「教育の間違いは怖いしな」
「そちらのことは骨髄に至る」
 進太
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