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転生とらぶる
機動戦士ガンダム
2233話
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の模擬戦は、本来ならジオン軍の精強さを周囲に知らしめる事になる筈だったのだろう。
 その為に、ジオン公国やそれ以外にも幾つかのコロニーとかには、あの戦闘の映像が中継されていた。
 だが……結果として、クスコの乗っているヅダを撃墜はしたものの、R型は3機全てが撃破されるという結果になってしまう。
 その一件で、ジオン軍が意図した行動は出来なくなってしまったのだ。
 不幸中の幸いだったのは、ヅダにどのようなパイロットが乗っていたのかが映像には映らなかった事か。
 もし映っていれば、ジャンはともかくとして、クスコや……見るからに気弱そうな性格をしているマリオンとかが操るヅダにR型が撃破されて模擬戦で負けたというのを知ったら、士気は今よりも更に下がっていただろう。
 ともあれ、そんな訳でどうにかしたいとジオン軍が考えたのが、今回のコンペだ。
 このコンペも前回の模擬戦と同様に、映像中継されるらしい。
 もっとも、次期主力MSのコンペである以上、当然その秘密は出来る限り守る必要があり……そんな訳で、映像が中継される場所は限られているらしいが。

「ふーん。……まぁ、あたしは、セイラ女王に妙なちょっかいを掛ける奴がいない事を祈るだけだよ。……もっとも、アクセルがいる時点でそんな馬鹿な真似をする奴がいるとは思えないけどね」
「そう願ってるよ。妙な真似をされると、このコロニーが破壊される可能性もあるからな」

 コロニーの外壁は相応の頑丈さを持っており、それこそザクマシンガンの1発や2発程度でどうにかなる訳ではない。だが……俺が本当の意味で全力を出せば、この程度のコロニーは容易に破壊出来てしまう。
 そうならないよう、ジオン軍の面々には……いや、ザビ家の面々には、行動を慎んで貰いたいというのが、正直なところだ。

「アクセルが言うと洒落にならないんだけどね」

 そんな風にシーマと世間話をしていると、少将を言葉と交わしていたセイラが、俺達の方に視線を向け、近づいてくるように促す。
 俺とシーマは、そんな視線に導かれるようにしてシーマの旗艦たるリリー・マルレーンのタラップを降りると、セイラの方に近づいていく。
 少将の方は、俺とシーマを見て少し緊張した様子を見せながらも、敬礼してくる。

「初めまして。小官はダイチ・タチバナ少将であります」
「シャドウミラーの、アクセル・アルマーだ」
「ルナ・ジオン軍のシーマ・ガラハウ中佐だ」
「お二人のご高名は常々」

 ご高名、ね。
 グラナダを単独で攻略した俺に、ジオン軍の暗部とも言うべき事を暴露したシーマ。
 当然の話だが、そんな俺達に対してダイチと名乗った少将はともかく、他のジオン軍人からの視線は厳しい。
 ジオン公国の独立戦争に、思い切り横槍を突っ込んだ形だからな。


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