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オズのエリカ
第十幕その二
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「あの娘ともお話しましょう」
「わかりました」
 五人はオズマに笑顔で答えました。
「そうさせてもらいます」
「じゃあ今からプール行ってきます」
「そうしてジュリアさんと一緒に泳いできます」
「私もそうさせてもらいます」
 アンもオズマに言ってきました。
「プールで泳がさせてもらいます」
「貴女もなのね」
「今はそうしてです」
 ジョージ達と一緒にというのです。
「楽しませてもらいます」
「わかったわ、じゃあ皆まずはね」
「泳いできます」
 こうしてでした、旅から帰った皆はそれぞれ楽しみました。そして十時になるとエリカも起きてきてです。
 プールからも戻って王宮の中庭でティータイムとなりました、そのティ―タイムにはドロシーもいます。そうしてです。
 皆でお茶を飲みながらエリカから宣伝の方法を聞くことにしました、エリカはテーブルの上にちょこんと座って言うのでした。
「私達だけが聞こえる音で伝えるのよ」
「音で?」
「そう、オズの国中に言うのよ」
 自分の目の前にいるオズマに言うのでした。
「そうするのよ」
「放送するっていうの」
「そうよ、猫の耳は特別で」
「凄くいいことは知っているわ」
「それで私達だけが聞ける音域があって」
「その音域でなの」
「そう、オズの国中に知らせるの」
 こう言うのでした。
「猫の国が出来たってね」
「オズの国の猫全てに」
「家にいて家族と一緒にいる猫はそのまま留まるかもしれないけれど」
「それでも」
「そうよ、外で生活している猫も多いじゃない」
 外の世界では野良猫と言いますがオズの国では別に野良ではなくそうした生活をしている猫もいるということです。
「そうした猫達にも伝えるのよ」
「猫の国が出来たって」
「そう、その詳しい場所もね」
「伝えるのね」
「十日位一日数回決まった時間に言っていれば」
 それでというのです。
「オズの国中の猫の皆が知ってね」
「貴女の国に来てくれるのね」
「そうなるわ」
 絶対にとです、エリカは断言しました。
「それでよ」
「貴女の国に猫がどんどん来て」
「それで住む様になるわ」
 エリカはまたしても断言しました。
「そして私がその国の女王になるのよ」
「そんなに上手くいくかしら」
 ドロシ―はエリカの考えをここまで聞いて首を傾げさせて言いました。
「果たして」
「あら、私の考えが間違っているっていうの」
「いえ、貴女何かいつもね」
 それこそとです、ドロシーはエリカに言うのでした。
「何でも自分の考え通りにいくって思っているわね」
「それがどうかしたの?」
「世の中。オズの国でも何時何があるかわからないわよ」
 ドロシーはこのことを言うのでした。
「だからね」
「それでなの」

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