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ツインズシーエム/Twins:CM 〜双子の物語〜
ツインレゾナンス
第19話 秘密と決意と悪意と
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、結構あるんですね、魔力」

 上から降り立ち、部屋の中に入ってこようとしている人物からの声に、床から身体を引きはがしながら答えるエース。思うように力が入らない中、それでも振り絞って何とか身体を起こす。

「まぁ、そのまま苦しむといいでしょう。『ヴィント・ドレイン』の効果は、魔力の多い人ほど強いですからね」

 籠っているためはっきりとは分からないが、それはどこかで聞いたことがあるような声だった。その声を耳に入れるエースの視界はぼんやりしていたが、まだ残る思考能力の導くままに、フローラを守ろうと動いていた。

 しかし、考えられるだけで動けない状態では、動いても簡単に無下にされるだけである。

「地面に這いつくばってればいいんですよ、君のように生まれてはいけない存在は。君に答えをいう権利などありません。むしろ消えてください」

 室内へと侵入してきたローブ姿の人間が、床に這いつくばっているエースを迷いなく蹴り上げた。フローラの悲鳴とエースのうめき声が重なり、次いで生じる物音。それはおそらく、他の部屋にも届いている。

「そろそろヤバいですかね。目的を果たして撤収するとしましょう」

 もう一人のローブ姿の人間が窓の外の世界から現れると、先ほどエースを蹴り上げた方のローブ姿の人間が怯えているフローラの眼前でその手をかざし、魔法を発動する。

「おやすみなさい、眠り姫。『ヴィント・スローウェーブ』」

 その魔法が唱えられた次の瞬間には、フローラは眠りに落ちていた。力が入らなくなった体が支えを失くして倒れこむ前に、もう1人のローブ姿の男が抱える。

 そのローブの下の顔からは、どこか満足そうな笑みがあるように見えたが、暗さとエース自身の視界の歪みではっきりとは分からなかった。

「では、撤収しましょう」

 おそらくこの後に来るであろう追っ手を振り切りやすくするためか、片方のローブ姿のその言葉からほとんど間を置かずして2人組は窓から出ようとする。

 それと同時に、その追っ手――この部屋にいなかったミストとセレシアが現れた。目の前に飛び込んできた光景に、半ば無意識に言葉を発する。

「ちょっと、あなたたち!?」

「何をしてるんだ!?」

 これから相手のやろうとしていることが理解できないのだから、発される言葉としては何の問題もない2つのセリフ。

 しかし、場所も時間もクリアしておきながら、状況だけがその言葉を使うのには悪すぎるものだった。

「それが知りたければ、追ってくればいい」

 答える義理のないローブ姿の2人組は、捨て台詞だけを残して窓の外の世界へと消えていく。

「ま……て……」

 朦朧とする意識の中ではその姿をほとんど捉えることが出来なくとも、方向だけはきっ
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