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バレンタインに聞くと
第三章

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「当時絶対にチョコレートなんてないしな」
「ローマ帝国の時代にはな」
「お菓子自体滅多になかっただろ」
「そんな時代だよな」
「今とは食生活全然違うからな」
「そんな筈ないよ、若し聖バレンタインが今の日本に来たら」
 本当は何処の誰かわからない彼がというのだ。
「驚くと思うよ」
「そうだよな」
「何で自分の命日がこうしたお祭りになってるか」
「しかも実は死んでないとかになると」
「死んだ日も違うってなるとな」
「驚かない筈がないよ、あと聖バレンタインの肖像画があっても」
 それでもというのだ。
「本当はどんな顔だったか」
「そのこともか」
「わからないか」
「そうなんだよ」
「そういえばキリストの顔も」
「実はわかっていないんだったな」
 二人もこのことを思い出した。
「実のところは」
「十時かのあの顔違うんだったな」
「それが本当にだからな」
 このことは長い間言われていてここでもわされた。
「あの主の顔はラテン系だろ」
「イタリア人の顔だよな」
「実際な」
 西田も吉田も新島に応えて言った。
「イタリア人の男の人が長い髭生やした」
「本当にそんな顔だな」
「キリストは当時の中近東の人だからな」
 新島はさらに言った。
「だからな」
「あんな顔してないな」
「キリストの顔って今のイタリア人の顔だしな」
「昔のローマ人ともまた違うんだよな」
「今のイタリア人も結構混血してるしな」
 ローマ人がはじまりでもゲルマン人やフランス人が入ってきて混血してきたのだ。このことはどの国でも同じでイタリア人も混血しているのだ。
「当時のローマ人の顔でもないな」
「そもそも」
「だからあの顔は違うしな、聖バレンタインの顔も」
 それもというのだ。
「あの人がローマにいてもアフリカにいても」
「ああした顔じゃないか」
「言われている顔じゃないか」
「それもわからないさ、そもそも何処の誰かもわからないしな」
 確かにはというのだ。
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