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ツインテール命
第四章
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「ずっと縛ってるのよ」
「だからツインテールだったの」
「そうしてるの」
「そうなの。こうして洗うとね」 
 実際にシャワーをかけてスーパー銭湯に備えているシャンプーで洗っている、この時は流石に髪の毛は乱れていない。
「その時は何もないけれど」
「そうなのね」
「けれどそれが終わったら」
「また、なので」
「さっきみたいな爆発した時みたいになるの」
 智美はこう表現した。
「だからずっとなの、それで小学校の隠し芸大会でほどいてみせたら」
「大爆笑だったのね」
「もう皆そうなったのね」
「ええ、そうなったわ」
 まさにというのだ。
「それが私の芸になってたし」
「クシャおじさんみたいな感じ?」
「そうよね」
「昔懐かしの」
「私達見たことないけれど」
「ええ、本当にね」
 智美自身こう言った。
「そんな風にね、髪の毛の質がこうで昔から困ってるのよ」
「それで芸にもなるけれど」
「やっぱり困ってるのね」
「そうなのね」
「そう、だからいつも縛ってるの」
 言いつつ髪の毛を洗っていく、洗い方は丁寧だ。
「これで拭いて乾かしたらすぐに戻るから」
「さっきの爆発した感じに」
「そうなるのね」
「そう、だからね」
 それでというのだ。
「いつも縛ってるの。寝る時はそのままだけれど」
「じゃあ起きたらまた爆発?」
「それで縛ってるの」
「そう、起きてまずすることは」
 それはというと。
「ツインテールにすること、そうしないとはじまらないのよ」
「それは大変ね」
「道理でいつもツインテールの筈だわ」
「そうした事情があったの」
「そうなの、まあツインテール好きだし」
 このことも話した智美だった。
「似合わない歳になるまでこれでいくわ」
「それで似合わなくなったらよね」
「後はポニーテールにでもするの」
「そうするの」
「思い切ってウクライナの髪型にしようかしら」
 シャンプーをシャワーで洗い落としながら言った、その後はリンスとコンディショナーも考えているが見ればこのスーパー銭湯では二つは一緒になっている。
「それでまとめようかしら」
「ああ、あれね」
「編んでそれで頭に巻いてる感じにする」
「あの髪型ね」
「それにしようかしら」
 こんなことも言うのだった。
「そうも考えてるの」
「何かと大変ね、そうした髪の毛の質だと」
「まとめること自体が」
「何かと」
「そう、まあ今はこれでいくわ」
 ツインテール、この髪型でというのだ。
「気に入ってるしね、これが一番まとまる感じだし」
「何ていうかそれが今の智美ちゃんの命ね」
「そんな風になってるわね」
「そうね、若しツインテールでまとめないと」
 少なくとも今はというのだ。
「さっきみたいになる
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