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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
62話:摘発の始まり
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なさいますか?」

「うむ、その件だが、軍部の容疑者に関しては、フレイア星域のレンテンベルク要塞で一括管理する。こちらには憲兵隊から増援を送る。貴族の容疑者はガイエスブルク要塞にまとめる。こちらには宮廷警察から増員を派遣する。フェザーンでの拘禁者はキフォイザー星域のガルミッシュ要塞に収監する。一か所にまとめては何かしらの工作を受けるやもしれぬ。この形で進めようと思うが、少佐の意見を聞いておきたい。」

「はっ。良き案かと存じます。ガイエスブルク要塞への増員ですが、目立たぬように情報収集に長けたものを紛れ込ませることを提案いたします。既に内部で醜聞を把握しているとしたら、闇に葬る可能性がございますので」

子爵閣下は少し考え込まれてから、私の提案を了承した。

「統帥本部からは既に最前線に叛乱軍の引き付ける為に6個艦隊での哨戒作戦が立案され、6月から実施予定です。その援軍と言う名目で、3個艦隊を帝都から派兵しますが、こちらの艦隊がフェザーンに進駐します。陸戦隊も10個師団派遣しますので容疑者たちを拘束する猶予は十分に作れるでしょう」

「うむ。軍務の方は儂はからっきしじゃ。少佐の判断に任せる」

何度も見積もった作戦案だ。ここは自分を信じるしかないだろう。

「後は、情報を発表する人選ですが、どなたになさいますか?」

「その件だが、一門や寄り子から予想以上に容疑者が出ない限り、ブラウンシュヴァイク公爵家とリッテンハイム侯爵家に任せようと思う。地球教は根絶やしにするつもりで動くが、指の間から砂粒が零れ落ちる事もあろう。皇太子殿下はあのような有様では、そもそも全宇宙への声明文の発表など無理な話じゃ。軍部はもともと警戒されておるだろうし、矢面に立つ存在は多いに越したことは無かろう。直系の血筋は、女系とは言えベーネミュンデ候爵夫人の下におられる。DNA検査をすれば明確になるじゃろうが、例のメイドのお腹の子の種は、皇太子殿下ではない可能性が高いしの。普段から皇室の藩屏を自称しておるのだ。役に立ってもらおう」

陛下とベーネミュンデ候爵夫人の間に生まれたディートリンデさまは、まだ2歳ながら順調に成長為されている。確かに血脈は守られるが......。

「少佐が気にする事も分かっておる。ただ、すでに陛下のご内諾も得ている話じゃ。心が晴れぬやもしれぬがよろしく頼む」

子爵閣下にそういわれては、了承するしかない。しかしながら陛下のご指示とはどのようなお考えで出されたのであろうか......。
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