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稀代の投資家、帝国貴族の3男坊に転生
61話:進捗
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め中身を確認すると、貴族当主同士で時節の挨拶を交わす形式の封書と、一般的な封書が同封されていた。

「ご配慮ありがとうございます。ケスラー少佐とも連携を密にしながら、子爵閣下のご期待に沿えるように務めます。本日はありがとうございました」

席を立って一礼し、ドアの前で振り返って敬礼する。答礼を待ってから応接室から退出する。玄関で地上車に乗り込むと、リューデリッツ伯爵邸へ向かう。地球教の件が落ち着くまでは、名代として邸宅に滞在するように指示を受けている。緊急時の連絡が一か所で済むようにと言う判断だろう。
ただ、本来、閣下の安らぎの時間になるであろうご長女フリーダ様のお料理やご次男のフレデリック様の演奏を先に私が楽しんでしまって良いのだろうか......。任務の内容が内容だけに、息抜きをしろという配慮なのだろうが、息抜きが必要なのはリューデリッツ伯も同様のはずであろうに。

地上車が門をくぐり、玄関前のロータリーに停車する。玄関に向かうと、従者のひとりが出迎えてくれた。謝意を込めて目礼を返す。あくまで私はオーベルシュタイン家の人間だ。傅かれて当然という態度を取るわけにはいかない。

「パウル兄さま、お帰りなさい。今日は私が調理した鳥のローストよ。少しソースに凝ってみたの。あとで感想を聞かせてね」

「それは今から楽しみですね。自室に荷物を置いたら、早めにダイニングへ参る事に致しましょう」

厨房の方から、フリーダ様が嬉し気に参られ、晩餐の献立を教えてくれた。幼いころから男性が多かったお屋敷でなにかと面倒を見たものだが、お返しとばかりに料理を振る舞ってくれる。そして一番の得意料理は鳥料理だ。いずれ相応しい方の下へ嫁がれる際の練習台なのだろうが、こういう練習台なら歓迎だ。おそらく晩餐の後はフレデリック様のピアノを聞かせて頂くことになるだろう。
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