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思わぬ変化
第一章
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               思わぬ変化
 フラムは王女だがそれでも剣士として生きており軍に在籍して一士官として働いていた。だがその彼女にだ。
 彼女に王室から付けられている執事がいつも彼女に厳しく言っていた。
「姫様、よいですか」
「今の私は姫ではありません」
 フラムは執事の方を振り向かず彼に返した。
「大尉若しくは中隊長と呼びなさい」
「まだそう言われるのですか」
「私は一士官です」
 剣を腰に毅然として言う。
「それに過ぎないのです」
「あの、士官といいますが」
「事実ですね」
「姫様は姫様です」
 王女であることに変わりはないというのだ。
「ですから」
「これからはですか」
「そうです、軍籍を退かれ」
 そうしてというのだ。
「王室のご公務に入られて下さい」
「王室にはお兄様がおられるではないですか」
 王位継承者である彼がというのだ。
「あれ程王に相応しい方はおられません」
「王太子殿下だけでは不十分です、まだ妹姫様方や弟君の方々は幼いですから」
「だからですか」
「王室に戻られて」
 是非そうしてというのだ。
「ご公務に務められて下さい」
「私は剣士でいたいのです」
 これが執事へのいつもの返事だった。
「そして軍人として」
「働かれていきたいのですか」
「そうです、だからこそ幼い時より剣術を学び」
 これ自体は免許皆伝である、軍の中でも相当な腕前だ。
「馬術も修めているのですか」
「ですが姫様は」
 執事は誇らしげに言うフラムにいつも言った。
「悪い言葉を使いますと」
「ドジだと言うのですね」
「普通に歩いていてもつまづいてこけられて」
 フラムにはよくあることだ。
「そして持っているものを落とされたり他にもうっかりが多いですね」
「だからですか」
「剣術はお見事ですが」
 それでもというのだ。
「軍人としては」
「戯言を。私の剣術があれば」
 そして馬術もというのだ、執事も彼女の馬術についても認めていてこちらでは問題がないと思い言わなかった。
「我が国、そして軍にです」
「貢献出来ますか」
「そうです、必ず」
「ですがもう鉄砲や大砲です」
 戦場で出るものはというのだ。
「例え騎馬隊におられても」
「抜刀突撃だけではない、ですか」
「若し姫様に何かあれば」
 抜刀突撃が危険なものであることは言うまでもない、それで言うのだ。
「王国にとって大変です」
「王位継承権の問題ですか」
「そうです、姫様は二位です」
 太子である兄に次ぐというのだ。
「ですから」
「軍を退いて」
「そうです、王室の公務に入られて下さい」
「そしてやがてはですね」
 フラムは自分から言った。
「国内の有力な貴族か他国に」
「東の島国や大陸
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