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オズのエリカ
第二幕その九

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「それで」
「あっ、美味しそうですね」
「フルーツとヨーグルトですか」
「その組み合わせ凄くいいですね」
「じゃあそれでお願いします」
「私達はそれを」
「貴方達もいいかしら」 
 アンは次は臆病ライオンと腹ペコタイガーに尋ねました。
「それで」
「うん、美味しそうだからね」
「僕達もそれでいいよ」
 二匹もこう答えます、こうしてアンはそのデザートを出して皆で食べました。一緒にミルクも出しました。
 そうしてそのデザートも食べてから冒険を再開しますが。
 ここで、です。アンは今も先頭を行くエリカに言いました。
「グリンダさんのお城までは先だけれど」
「それまでっていうのね」
「楽しんで行くのね」
「当然でしょ。冒険でも何でもね」
「生きているのなら」
「何でも楽しむものよ」
 そうすればいいというのです。
「そうでしょ」
「それもそうね」
「そう、だからね」
「グリンダさんにお会いするまでも」
「楽しんで行くわよ。例え何があってもね」
 それでもというのです。
「楽しんで行くわよ」
「わかったわ。ただね」
「ただ?」
「そろそろね」
 アンはカドリングの地理、何処にどういった国があるのかを把握したうえで言いました。
「陶器の国やジグゾーパズルの国ね」
「そうした国々に行けるわね」
「他の国にもね」
「そういえばまた国が増えたわよね」
「ええ、オズの国の中には色々な国があってね」
 アンの国にしてもそのうちの一つです。
「カドリングの国もね」
「また一つ増えたわね」
「そうよ。そうした国々にもね」
「近くに行ったらね」
 それでと言うエリカでした。
「興味を持つでしょうね」
「そうなることを今から言うのね」
「予想出来るから」
 自分でというのです。
「だからね」
「そう言うのね」
「言うわ、後ね」
 さらに言うエリカでした。
「オズの国でどんな国があってもね」
「そのことはっていうのね」
「不思議じゃないわよね」
「ええ、本当に色々な国があるのがね」
「オズの国よね」
「だからね」
 それでというのです。
「その国を見るのもね」
「楽しみにしてるのね」
「今からね。例えばオークの国があっても」
 それでもというのです。
「いいわよね」
「あの鳥ね」
「そして別のオークもね」
「ええと、猪か豚の頭を持った種族ね」
「あちらのオークの国があってもね」
「本当に色々な国があるからね」
「どんな国があってもね」
 それでもというのです。
「不思議じゃないし面白いし」
「だからなのね」
「楽しんで行くわよ」
「それじゃあね」
 こうしたお話をしてどんどん先に行ってカドリングの国に入る時にです、緑の世界が一変しました。
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