暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第111話 ノスの断罪
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見ていたのはもう 最初……リスの洞窟で出会ったあの時だけだとも感じていた。
 
 そして何よりも――サテラには 魔人独特の圧迫感の様なものは感じるが、それだけだ。……戦意が見えない。感じられなかったと言う点が大きい。

 だからと言って100%安心はできない。魔人と相対するのだから警戒は当然するし、来るのであれば、相手になるが まずは話を、と思ったのだ。

「一応、言っておくぞ。……そこを通して貰う。サテラ」
「……………」

 一歩、ユーリが前に出た。
 それを見て 各々が戦闘態勢に入る。

「馬鹿者。サテラには オレ様のお仕置きフルコースが待っているのだ。通すだけで済ませる訳ないだろ」
「ら、ランスさまぁ……。戦わずに通れるなら その方が良いと思うんですが……」
「魔人だろうが魔王だろうが、可愛い子ちゃんはぜーんぶオレ様のものだ。口を挟むんじゃない」
「ひんひん……」

 シィルをぽかっ! とどついている隙に、ユーリはそっとランスの横に移動し。

「プチ・スリープ」
「んがっ……!? ……zzz」
「おおっ!? 心の友!? んぎゃっ!」

 話が進まない、と言う理由で簡単なスリープを掛けた。勿論 直ぐに起こせる仕様になっている。カオスはランスの下敷きになってしまって呻き声を上げたが、剣だから大丈夫だろう。……多分。

「……私に戦力削るなって言っておいて、それは無いだろ? ユーリ」
「大丈夫だ。直ぐに起こせるよ。何事もなく、な」
「はぁ……、まぁ話が進まないのは私も同感だが(前も思ったが、ユーリのこれは普通のスリープ……じゃないな? 何度かランスに仕掛けてるの見た事あるし、普通のスリープだったら 短期間にかけ続けてたら耐性が付いて効きづらくなる筈だし。……ランスは結構魔抵値が高い。ここまであっさりと掛かるもの、なのか?)」

ぐおー、といびきまで書いてるランスを見てフェリスは苦笑い。苦笑いをしつつも、ユーリのスリープの詠唱の速度、そして効果が現れるまでの時間の短さに驚きもしていた。
 が、それどころではないので 直ぐに前に意識を集中。ライカンスロープの群は、全員が戦意を喪失していて問題ないが、……大問題なのは そのモブモンスターなどではなく、魔人サテラ。……巨凶の一角だ。

「シィルちゃん。悪い」
「いえ。大丈夫ですよ」

 せっせとランスの世話をするシィル。その動作もすっかりと板についている様だった。話が進まないから、と言う理由もあるが シィルに迷惑を被るのは事実だから 謝罪をするユーリと笑顔で返すシィル。ランスを世話できる事が純粋に嬉しいから問題ないのだろう。

「ちょっとーー、ダーリンは私がお世話するんだからー」
「あ、は、はい。ですが……」

 そして正妻であると主
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