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汝(なれ)の名は。(君の名は。)
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儀式で少女を殺害して、警官に「元の歴史に戻すため、仕方なく殺した」と言って精神鑑定を受けたり、心神喪失状態で無罪になるのを見越して、法律で裁かれ無くても済むようにして、殺人儀式を行いたいオカルト的興味の方が勝った。

 担任教師も、その役割は自分でも良いと思ったが、部長の目が笑っていて、キラキラと輝いているのを見た。
 自分の生徒で部員達も儀式的殺人に非常に興味を持ち始めているのを見た。
 部員達も元の歴史や、甘い物や肉食をする贅沢な生活、毎日風呂に入って衣服も下着も毎日着替えるような清潔な暮らしも恋しかったが、儀式的殺人と言う夢の様な言葉に心を動かされた。
 この場で四葉の体を殺して、数人の儀式で責任を分担するためにも何人かで刃物を握って心臓を刺したり、有る者は首を絞め、またある者は頸動脈を切って苦しまないように処置し、別の者は遺体を損壊して、少女の新鮮な心臓をアカシックレコードの彼方にいる神に捧げ、恐怖と怪奇の世界を楽しもうとしていた。
 部員全員が快楽殺人のような儀式的処刑や、同年代の少女を切り刻んで、オカルト行為を楽しみたかった感情が勝った。
 今から「人類を救う」「本来の歴史を取り戻す」という大義名分さえあれば、普通の人間でも四葉を殺せるが、それが憧れの悪魔召喚の様な儀式、それもアカシックレコードにいると思われる神からの司令なので「忠実に命令を実行」する気になって行った。

(こいつら、人間じゃないっ)
 タケルは周囲の状況や部長の陶然とした表情から、その考えの一部を読み取った。
 担任も軍ヲタまで同じ表情をしている。
 手に手に工具や刃物を用意して、神の指示に従って四葉の周囲に近寄ってくる。
「他に方法はっ?」
 神が何も答えなければ、この場の全員が四葉でシヨウを殺そうとする。
 そうなる前に棒術や柔で全員を倒して、神憑り状態のシヨウを叩き起こしてでも攫って逃げなければならない。
 三葉や、元の歴史を覚えている人物がいれば、それらも今後四葉の命を狙ってくる。

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