暁 〜小説投稿サイト〜
戦闘携帯への模犯怪盗
STAGE3-1:スズ、裏々だらけの偶像少女
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高まった結果。このアローラでは一つの解決策を打ち出しました。それが、このポケモンファクトリーです』

 ポケモンファクトリーの外観が映る。ラナキラマウンテンの一部を削って立てられた赤いドームは、半分埋まった巨大モンスターボールのようにも見える。かつてポケモンリーグチャンピオンを決める場所が改築され、その役目は。

『一般人のポケモンバトルを禁止した後、アローラで一定以上の力を持つポケモンをすべて監視・管理できる場所としてポケモンファクトリーは作られました。力あるポケモンが人々に害をなそうとした場合、すぐに止めるための機関として』

 クルルクはあまり詳しく知らないが、ポケモンは陸海空そして不定形や霊、多種多様な生態を持ちながらポケモンというくくりの生き物たる所以はやはり同一の力を持っていることが理由らしい。人間がマッチで擦った火とポケモンの技の『火の粉』は限りなく似ていても別物ということだ。ポケモン特有の力が許可なく一定量を超えた場合、すぐにそれを鎮圧できるようになっていたそうだ。

『この施設を中心に少しずつポケモントレーナーは姿を消していき、今では鎮圧の用途は必要なくなりました。しかし、ポケモンバトルが完全になくなってしまうことに大きな不満を持つ人々がいるのもまた事実です。そこで、ポケモンファクトリーには新たな役割が持たれました』

 ここから先は、クルルクも知っているしお世話になっている部分だ。悲しい歴史が終わり、今新しい時代へというテロップとともにスズの顔も明るくなる。

『皆さんご存知の通り、今アローラでは島キャプテンや島キング、クイーンといった限られた人のみが皆さんの前で時折ポケモンバトルを行うようになっています。彼らの持つポケモンは、全てこのポケモンファクトリーで管理・教育を施したものなのです!』
「それと、怪盗である僕のポケモンもね」
「……ライ」

 ライチュウがゆっくり頷く。ラディや自分が持つポケモンたちは、ほとんどポケモンファクトリーから与えられたものなのだ。ラディがメレメレのヒーローとして抜擢された後すぐ高レベルのポケモンが使えたのも、そういう事情がある。紹介はされていないが、クルルクも例外ではない。違いがあるとすれば、それは。

『昔のポケモンバトルはどんな人間・ポケモンがいつどこで戦い始めるかわからない危険な遊びでしたが。今は我々が選定した素晴らしき人達が、力の使い方を教育したポケモン達とともに!決められた場所と時間で、皆様に安全で楽しいポケモンバトルというエンターテイメントを提供できる時代になりました!では到着までしばらく、そんな彼らのバトルビデオをご覧になってください!』

 島キャプテンや島キング・クイーン同士の勝負は予め日時場所がバトルファクトリーに決められている、いわば平和なスポー
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