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雲は遠くて
145章 ラッパーのケンドリック・ラマーと、信也
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塾大学・大和田俊之教授。

「公民権運動やベトナム戦争に揺れた1960年代。世界中の若者が、
ボブ・ディランさんの《風に吹かれて》などの曲を通じて、自由と平和を訴えたよ
うに、
いま、ラマーさんの曲が若者のシンボルになっているというのです。」

 と、文化部の斎藤さん。

「ケンドリック・ラマーの言葉を通して、音楽だけでなく、《世界とつながる感覚》
を持つ
若者が増えているような気がしますね。」

 と語る、大和田教授。

「ラマーさんの音楽は、日本でも多くの人の心をつかんでいます。
今年(2018年)の『FUJI ROCK FESTIVAL』、
どしゃ()りの中、多くのファンが詰めかけました。」

 と、文化部の斎藤さん。

「伝えたいメッセージは《自己表現》なんです。感情を表に出すことを恐れては
いけない。
ぼくのストーリーが、普通の小さな男の子のストーリーになり、
日本の若い少年少女のストーリーになる。
ヒップホップは世界にい広がっていくはず。いつかは火星にだって。
それは誰にも止められない。音楽の力です。」

 そんなことを、おだやかな眼差しの笑顔で語る、ケンドリック・ラマー。

「はい、ピュリツァー賞受賞ということで、ま、たとえば、暴力反対、
差別撤廃というような、その直接的なメッセージを描いているっていうふうに、
感じたのかなという方もいたかもしれませんが、どちらかというと、
現状をありのままに描いていましたよね。」
 
 と話す、高瀬耕造(たかせこうぞう)・キャスター。

「そうえすよね。社会がこう変わるべきという、方向性を示すのではなくて、
感情を吐露している、印象でしたね。」

 と話す、和久田麻由子(わくだまゆこ)・キャスター。

「そして、まあその、《大丈夫だ、おれたち大丈夫だ》という、
前向きなメッセージも添えているところが、印象でした」

 と話をまとめる、高瀬耕造・キャスター。

「はい。世界中の若者から絶大的な支持を集めるケンドリック・ラマーさんにつ
いてお伝えしました。」

 と番組締めくくる、和久田麻由子・キャスター。

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☆参考文献☆

1.NHK 総合 『おはよう日本』 2018年8月29日 ケンドリック・ラマー 特集
2.未来はあなたの中に  瀬戸内寂聴 朝日出版社
3.グッド・キッド、マッド・シティー (ユニバーサル ミュージック)・ライナーノー
ツ・小林雅明
4.トゥ・ピンプ・ア・バタフライ (ユニバーサル ミュージック)・ライナーノーツ・・
高橋芳明

≪つづく≫ --- 145章 おわり ---

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