暁 〜小説投稿サイト〜
汝(なれ)の名は。(君の名は。)
05織機伝来、農業革命
[2/6]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
飛騨が一切関わって来ないのを確認した。
 高速道路などが発達している現在、太平洋側に出て阪神間、名古屋経由で移動するのが断然おすすめ、富山すら関わってこない。
 天王山の難所だとか、過去には通じていない難所や経路を外すにしても、日本海側からならフォッサマグナとか日本アルプスで断絶されている場所を経路から外すと、新潟県まで行って、北から長野県諏訪市に入るほうが安全だった。

「なんと言う事だ、冬守は僻地だとは知っていたが、此度の戦には何の関係も無かったとは……」
 一瞬で懸案事項が解決してしまい、集落に兵士が押し寄せて、村を焼かれて奴婢として扱われ、男と年寄りは全員殺害、若い女と小さい娘も子供を産む機械として慰み者になるのだと思っていたシヨウは、国家規模、神々の戦いの中では、冬守など全く価値が無い存在なのだと知った。
「検索すると、建御雷の(しょうぐん)は、諏訪まで出雲の神を追って平定したとあります。高い社を作れば国を譲ると言った大国主も、他の神も海に入った、つまり自殺したか溺れるまで海に追いやられたはずです」
「出雲の神も、信濃(諏訪)まで……」
 アジア的に、仏に帰依した、新たな高天原の神として迎えられてのではなく、死んでから伝説上の神や仏(死体)になったのだと聞かされた。
 故郷は無事のようだが、神々は殺戮され死んだのだと知らされ、泣き始めるシヨウ。

「助力に感謝する、しかし、我は出雲の神々の残りだけでも救わねばならぬ。大国主命の遺児だけでも生き残っているなら、また社稷を立て直し、再興を目指せるかもしれん」
 しかし、続いて言い渡される内容で、死刑宣告を受けた。
「諏訪に出雲の神の名称は残っていません。逃れてきたのは、両腕を引き千切られて蛇体にされた建御名方の(しょうぐん)で、大国主の息子とされていますが、残存兵力をまとめているだけの人物だと思われます。今も残っている御柱祭はユダヤの祭りと酷似していて、諏訪湖の御神渡りとは、モーセが海を割って渡った伝説と似た物だと伝えられると書いてあります」
「もうやめてくれっ!」
 スマホを突き付けられたが、出雲の神々全滅の証である、禄でもない検索結果を見たくはなかった。

「彼らがやってくる経路にもよりますが、決戦の地は諏訪か、その途中になります。できるだけ早く発見して遠くで迎え撃って、そこに集められるだけの兵力を配置してください。例え一度破れても、諏訪で籠城するまでに再戦できるでしょう。鉄製の兵器はあちら側しか持っていないんでしたか?」
 兵力、武具ともに太刀打ちできない相手。せめて少数の勝ち抜き戦で力士が勝つか、建御雷だけでも斬る願いが叶えば敵を引かせることができる。
「他の国の戦いでも、早めに降伏したものは許されて、チンギスハーンの軍勢のように、一度でも抵抗して争った
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ