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オズのガラスの猫
第七幕その七

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「この人達はこうした人達なのよ」
「明るくて楽しくて」
「人懐っこい人達なのよ」
「そうなのね」
「物語に出て来るホビット達もそうでしょ」
「ええ」
 その通りとです、ナターシャはガラスの猫に答えました。
「同じよ、裸足なのもね」
「ああ、裸足なのはね」
 ホビットの一人がここで応えました。
「僕達はいつもだよ」
「そうよね」
「この通りね」
 ホビットが足の裏を見せるとです、そこには濃い毛が生えていました。その毛を見せながらナターシャ達にお話するのでした。
「毛があってね、僕達の足の裏には」
「それでよね」
「ちゃんと足の裏が守られているからね」
「靴は履かないのね」
「履くことも出来るけれど」
 それでもというのです。
「今はね」
「履いていないのね」
「その方が快適だからね」
「そうなのね」
「けれど今言ったけれど履くこともあるよ」 
 靴をというのです。
「その方が安全だからね、それにお洒落だし」
「あっ、その意味もあるのね」
「そうだよ、僕達はお洒落も好きだから」
 ホビットはナターシャに笑ってお話しました。
「服だけじゃなくて靴もね」
「お洒落をする為に」
「履くことも好きだよ」
「そうなのね」
「見れば君達もそれぞれお洒落な靴を履いてるね」
 ナターシャ達五人もというのです。
「そうだね、特に君はね」
「私の靴がなの」
「うん、とてもいい靴だね」
 黒くてフリルが一杯付いている可愛らしい靴です、ホビットはナターシャのゴスロリの服に合わせた靴を見て言うのです。
「可愛いよ」
「有り難う、私も靴が好きだし」
「それで凝ってるんだね」
「そうしてるの、ただね」
「ただ?」
「私はロシア生まれだけれど」
 お国のこともお話するのでした。
「ロシアはとても寒いからこうした靴はね」
「履けないんだ」
「ロシアのいる時はそれこそ」
「分厚い靴を履くんだ」
「暖かいね、服もそうだし」
「その黒い可愛いドレスじゃないんだ」
「そうなの」
 ゴスロリではないというのです、見れば髪の毛も首もアクセサリー達で奇麗で可愛く飾っています。
「寒いから」
「ううん、君のお国はそんなに寒いんだ」
「今私は日本に住んでいるけれど」
「その日本よりもだね」
「寒いの」
 そうだというのです。
「ずっとね」
「だからなんだ」
「靴も服もね」
「今みたいなのじゃないの」
「そうなの」
 実際にというのです。
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