暁 〜小説投稿サイト〜
人類種の天敵が一年戦争に介入しました
第7話
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
 航空機部隊の全滅に置いてきぼりを食らったのは機甲部隊だ。衛星はジオン公国軍によって全て潰されているため、全軍を網羅する情報リンク無し。個々の通信機能で結べる最低限の繋がりだけでは、統一した判断も行動も難しい。この状況で早期警戒管制機が落とされたため、彼らは目を失った。口はあるが、三個師団分の寄せ集めだ。皆がわめき散らしたため無線は大混線。彼らは耳も失った。彼らは危険の匂いも嗅ぎ取れなかったが、残された鼻も鈍かったというのは酷だろう。彼らは実戦経験は豊富だが、地球連邦軍なのだ。常勝無敗の彼らは負けを知らない。もっとも、負けの匂いを嗅ぎ取れたとしても逃げ切れたかは疑問だ。なにしろ相手は史上最大の殺人鬼、その食欲は底無しだ。逃げ足の早い連中を食い荒らした『そいつ』は、真後ろから襲い掛かった航空戦とは逆に機甲部隊の正面に降りた。これは単純に、航空機と車両の速度差によるものだ。
 航空機は正面からすれ違うと、攻撃機会はその一度きり。更に、反転して追い付くまでに時間がかかる。それよりは、同じ方向に進む方が攻撃機会が増える。車両なら、前を塞いだ方が逃がしにくい。前進速度より後退速度の方が遅いからだ。来るもの拒まず去るもの追いすがり、片っ端から喰らい尽くすのが人類種の天敵。喰える機会は逃さない。

 逃がす気はない。つまり逃げる気もない。その姿勢も露な謎の巨人を相手に連邦地上軍がとった戦術は単純明快。
 同士討ち覚悟で攻め続けること。
 聞こえていた通信から、戦闘機に追い付く速度と振り切る運動性、短距離なら瞬間移動さながらの高速移動をすることはわかった。本来なら地上を走行する車両が捉えられる動きではないが、宇宙軍の戦争処女とは違って実戦慣れした彼らである。航空機部隊が全滅した相手にすら可能性を見出だしていた。
 瞬間移動さながらの回避を見せるということは、通常機動はミサイルを振り切る程のものではないということ。戦闘機並の速度を出せるが、必ずしも戦闘機以上ではない。つまり、通常機動のタイミングを捉えるか緊急回避が出来ないタイミングならミサイルをかわすことはできない。緊急回避は連続して行えるが、これを連発することで移動に代えることをしないのは、機構の冷却か発動に必要なエネルギーの充填かはわからないが、何らかの使用制限がある。ならば、使えなくなる限界まで追い込めば良い。彼我の速度差は10倍以上の開きがあるが、弾の速度なら見劣りしない。見劣りしないどころか、謎の巨人がどれほど速かろうが、弾の方が速いに決まっている。戦いは巨人と車両でレースをするわけではない。弾を当てられるかどうかなのである。
 謎の巨人は化け物じみた回避性能を持つ。ということは、敵も避けなくてはならないのだ。裏を返せば、当たれば倒せるということ。ならば当たるまで撃ち続けるのみ! 機甲部隊には航空機部
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ