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英雄伝説〜西風の絶剣〜
第52話 クローディア姫救出作戦
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side:リィン


 現在俺達はオリビエさんと共にエルベ離宮を目指して街道を進んでいた。


「何だか騒がしいね、誰かが戦っているのかな?」
「恐らく陽動をしている人達が特務隊と戦っているんだろう、真正面から攻め入るにはそれが一番有効的だからな」


 各関所や飛空艇乗り場が特務隊に押さえられている以上、遊撃士協会側に増援を送るのは難しいだろう。
 となれば王都に残っている勢力だけで戦わなくてはならないが姉弟子たちを数に入れてもかなり厳しいはずだ。本来なら役割を分けるだけの人材は無いはずだが様子を見るに誰かが陽動を担当しているようだ。


「そういえばここに来る途中で親衛隊の人達を見かけたな、彼らは遊撃士側の協力者なのか?」
「ああ、親衛隊も特務隊と敵対しているからな。きっと利害が一致したから共に戦っているんだろう」


 ここに来る最中に何人か見た事のある服装の人物達をチラリと見かけたことが何回かあった、その人物達とは親衛隊の事で彼らも遊撃士に協力して戦っているらしい。

 
「本当は姉弟子達に加勢したかったけど向こうは大丈夫そうだ、俺たちはエステルさん達の援護に向かおう」
「ん、了解」


 姉弟子やグラッツさん達、そして親衛隊の隊長であるユリア・シュバルツさんの姿は見たがエステルさん達の姿はなかった。恐らく彼女たちが人質の救助に向かったと考えた俺は増援を潰すために彼女たちの元に行く事にした。
 エルベ離宮に向かっていると前方で誰かが複数の特務隊と戦っているのが見えた、あれはシェラザードさんか?


「どうしてシェラザードがここにいるの?確かロレントにいるんだよね?」
「どうしてここにいるのかは分からないがピンチのようだ、助太刀するぞ!」
「承知した!」


 フィーが飛び上がり閃光弾を投げつけた、そしてシェラザードさんに向かって声をかける。


「シェラザード、目を塞いで!」
「えっ?今の声って……」


 突然声をかけられしかもそれが聞き覚えのある声だったからか、一瞬戸惑った様子を見せたシェラザードさんだったが直に思考を切り替えて目をつぶった。その瞬間にフィーが投げつけた閃光弾が破裂して強烈な光が放たれた。


「ぐわっ!?」


「これは一体なんだ!?」


 特務隊の数人が光に目をやられて視界を奪われる、そこに跳躍した俺とラウラがそれぞれのクラフトを放った。


「業炎撃!」
「鉄砕刃!」


 炎を刀に纏い敵に叩きつける、すると爆炎が生まれて他の敵を巻き込み焼き尽くしていく。それを何とかかわした他の特務隊は遅れて放たれたラウラの一撃に成すすべもなく意識を刈り取られていった。


「こいつら、前にルーアンで仲間の邪魔をしたとい
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