暁 〜小説投稿サイト〜
繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ
04.猫達DEデスゲーム。
最終回 ???、後日談

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「琴葉さん。本当に、あれで良かったんですか?」

 静かに風が入る琴葉の執務室で、レンは琴葉に問う。

「ええ。あんな馬鹿と一緒に居たら、頭が狂いそう」

 窓の外を見ながら、琴葉はポツリと言葉を零す。
 あれ以降、琴葉は葉月と会っていない。まぁ、相手が敵の組織の幹部という事もあり、会う機会など滅多に存在しない。若し会う事があったら、その時は直に殺し合いが始まる。

「でも琴葉さん。以前より任務でのミスや、書類にミスが増えていますけど……」
「え、本当? またフランさんに怒られるね」

 苦笑いを浮かべながら言う琴葉を見て、レンは溜息を零す。琴葉の仕事のミスは、全てあの1件に因る物だとレンは考えているからだ。

 結局、琴葉と葉月が協力して何かをするように誘導する、という目的で行われたデスゲームは、琴葉と葉月の勝利で終わった。
 最後、フランを倒す為に、2人で協力して戦うという場面が在った。確かに、2人は協力していた。

 だが、敵対する組織同士の、高い高い壁。過去の2人の間に出来た、大きな大きな亀裂。

 それは、フランの協力を用いても越えることは出来なかった。

「レン」

 急に名前を呼ばれ、肩を揺らすレン。直に「はい」と返事をし、琴葉の言葉に耳を傾ける。



「本当に大切な物を失った時、漸くその価値に気付くのではもう手遅れだ。今の内に、大切な物を見つけ、その価値に気付くと良い。私は出来なかったんだ。だから………代わりに、君がやってくれるかな?」



 「はい」と、静かに声が響いた。




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