暁 〜小説投稿サイト〜
銀河魔女伝説シリーズの外伝や各種設定
別伝 キルヒアイスとアンネローゼの最後 中編
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
リューネワルト伯爵邸から伯爵夫人を軟禁していた兵達が駆け寄ってきた。
テレーゼが誰何する。

「如何したのじゃ?」
「はっ、グリューネワルト伯爵夫人が全ての罪を認めて、
ご自害成されました、その際火災も発生し炎上中でございます」

自害。アンネローゼ様が自害・・・嘘だ・・・嘘だ・・・嘘だ!!!
キルヒアイスは胸が裂けるほど苦しみだす。
其処へテレーゼがとどめを刺す。

「存外アンネローゼも弱い女よ。自害とはな、ほんに期待はずれじゃ」
「何だと!」
キルヒアイスが怒りを上げる。

「どうせ謀反人として流刑じゃ。それに、そちの居ない世界はたえられんそうじゃな」
掴みかかろうとするが、駄目である。
それよりせめてアンネローゼ様を炎からお出ししようと体が動いた。

銃殺する為に拘束が解かれていた為、燃える館へ走り出した。
逃げるぞーの声が走る。
銃殺隊が銃を構えて止まれと言うがそんな事は構わない。

あと少しでアンネローゼ様の元へいける。あと少し。あと少し。
しかし、無情にもあと少しでキルヒアイスの体をブラスターが貫いた。
キルヒアイスは薄れていく意識の中で10歳の時のあの幸せだった日々を思い出しながら倒れていったのである。


[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ