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ねここい
第6話
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「疑うのなら今すぐ出掛けて、試してみるニャ。クラスメイト以外にも、世の中には物好きが居てお前に好意を持ってくれる変人が居るかもしれないニャ……まぁそんなに数は居ないじゃろうけどニャ(笑)」

「逐一ムカつく言い方しやがるな! だが確かにそうだな……他の候補が居るか居ないか分からないけど、クラスメイトには会うかもしれないしな」
「納得したのならサッサと出て行くニャ。アチシは読書で忙しいニャ!」

絶対何時(いつ)か殴る!
そう心に誓い、部屋を後にした。








俺の家は最寄りの駅から徒歩15分。
大都会って訳じゃないが、それなりに発展してる駅前には週末と言う事と相俟って人が沢山集まっている。
こんくらい人が居れば新たな伴侶候補も見つかるかもしれないと思ったのだが……

前方に巨大な三毛猫がこちらに向かって歩いてくる。
俺の知ってる巨大三毛猫とは違う巨大三毛猫かもしれないし、こちらから話しかけることはせずに化け()()から貰ったルーペを使い巨大三毛猫を観察してみた。

するとルーペのレンズ部分に『?246』と数字が出てきた。
?マークが好感度を意味して、数字はその値を意味してるのだろう。
うん。確かに好感度を測る事が出来る様だ……だがね、数値の上限とか価値が判らない。この“246”は高い数値なのか?

「こんにちは大神君」
俺がルーペに表示された数値に困っていると、目の前まで近付いた巨大三毛猫が話し掛けてきた!
あぁ、やっぱり小林先生だったのか!

「あ、こんにちはです先生……」
「如何したの虫眼鏡で私の事を観察してたけど……そんな事しないで近付けば見えるでしょ?」
そ、そうか……日常生活で虫眼鏡(ルーペ)を使って他人を眺めること何て皆無だから、頗る怪しく見える!

「あ、いや……その……む、虫眼鏡越しに見た風景も乙なんですよ!」
俺は何を言ってるんだ?
自分自身で言ってる意味が解らないのだから、言われた方はもっと解らないだろう。

「ふふふっ……大神君は変わってるわね。席に着けと言った傍から立ち上がるし(笑)」
はうっ……初対面の時の事を根に持たれてる。
どう言い訳をすれば良いのか?

そ、そうだ……
「あ、あの時は……余りにも美人が担任だったから驚いちゃったんですよ」
蔵原が言ってくれてた……『担任が美人だからって反応しすぎだぞ』って。それを利用させてもらおう。

「あらまぁ……口が上手いのね? そんな生徒は蔵原君だけで沢山よ(笑)」
で、でしょうね……
ですが今は、周りからの情報を頼りに会話するしかないのですよ。なんせ俺には美人か如何か分からないから……

とは言え、俺に『美人』と言われ嬉しかったのか、巨大三毛猫の顔から笑みが絶え
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