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ノーゲーム・ノーライフ・ディファレンシア
第3話 邂逅
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い狂って『  』に至らんとする。

「悪い、相手が『  』だ、そんな余裕はない。黙ってろ」

そう言ったシグの圧力は、ジブリールをも黙らせた。
続けるぞ、と言ってシグはルールを確認する。

・勝利条件、駒の移動可能範囲は将棋に同じ
・完全没入型フィールドで、自ら王として動くこと
・手番は無く、味方の駒が敵陣に侵入しなければ相手の棋譜が分からない
・王の遠くにいるコマに対しては、命令が正しく伝達しない可能性がある
 また、伝達に時間がかかる

「……とまあ、こんな感じだ」

要するに、戦争シミュゲだ。だが、国王決定戦時のチェスとは、()()()()()()
なるほどこのゲーム、「王」が足繁く動いた方が有利。だが、『  』は────空と白は体力において一般人にも劣る最弱。故に最適な戦法が取れないヒキニート二人を相手に、シグは有利な条件を刷り込んだという訳だ。
()()()()()。そう、空と白は揃って嗤った。原理的に勝利不可能なゲームで無い限り、『  』に敗北の二文字はない。
その傲慢とも取れる笑みに、だがシグもまた呼応するように笑みを浮かべた。まるで────語らずとも全てが理解出来るかのように。

「確認は済んだか?とっとと始めようぜシグ────」
「そうだな。宣言しようか────」

空とシグは、そう示し合わせて手を掲げた。そして────唯一神に誓う、絶対不可侵の宣誓を告げる。



────【盟約に誓って(アッシェンテ)】。


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