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ねここい
第5話
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たしなぁ……
慣れるしかないのか?

って言うか、あの4匹……違った、4人の中の1人を口説き落とさないと、俺の呪いは永遠に解除されない。
つまり……仮に高校卒業後、巨大猫に慣れて女性を口説ける様になっても、結婚まで行き着く相手は巨大猫のまま。

更に言えば、結婚出来ても嫁は巨大猫のまま……
それはヤバいぞ!
巨大猫が怖いとか言ってる場合じゃねー!

俺は徐に起き上がると、机の上のパソコンに向かい起動させる。
立ち上がるやインターネットで猫の事を調べまくる。
不慮の事故で猫好き認定されちゃった訳だし、多少は詳しくないと支障をきたすだろう。

幸か不幸か俺の生涯の伴侶候補である4匹……間違えちゃダメだ、4人は猫好きらしいし、外見が俺に判らない以上、好きな物から攻めていかなきゃならない。
判る範囲でも好感度を上げていかなきゃならんだろう。

うん、そうだ。
蔵原の言動をよく観察して参考にしよう。
アイツの様にまでは無理でも、俺にだって真似出来るところがあるかもしれない。

だから俺は猫の事を調べ上げる。
姉が「おい馬鹿弟。夕飯だって声が聞こえないのか?」と部屋に怒鳴り込んでくるまで時を忘れて調べてた!
食後も猫の事を調べようと考えており、食事時の会話を憶えてない。

いや……姉が進級して新しいクラスの事を愚痴っていた事だけは憶えてる。
何故なら姉も俺と同じ高校で、しかも新たなクラスメイトに『蔵原(くらはら) 龍太(りょうた)』と言う男が居ると言ってたからだ。

蔵原の兄か?
姉が言うにはクラス中の女子(姉を除く)がキャーキャー言うくらい美男子らしいのだが、当人は『女に興味ない』的にスカした奴らしい。

蔵原の兄だったら女好きかな?
同姓のってだけの他人かな?
兄(かもしれない)の事を聞いて、俺に姉が居る事が知られて、女好きの蔵原に『紹介しろ』と面倒臭い事を言われたくないから、秘密にしておこう。

何せ俺の姉は、特殊な性癖でも無い限りそれらの対象にはならない女だから、誰にも言いたくない。
中学時代、俺の姉の事を何一つ知らない友人が『姉ちゃんが居るのか! じゃぁ着替えを覗いたり、パンツを盗んじゃったりしてんのか? 羨ましいなぁ!』と俺をからかってきた。

だが想像をしただけで吐き気がする事を言われ、数日口をきかなかった事がある。
せめて外見だけでももう少しマシなら、俺だってオカズにしてたかもしれないけど、容姿も悪けりゃ性格も最悪とくりゃぁ健全な思春期少年の発電道具にはなり得ない。

本人には絶対に言えない。
性格が悪い上に凶暴だから……






さて……
高校生活2日目だ。
先ずは巨大猫に慣れないと!

幸運なことに先方からの好感度はそれ程低いとは感じない
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