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カラミティ・ハーツ 心の魔物
第二章 訣別の果てに
Ep7 ひとりのみちゆき
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うなずいた。思わず身を乗り出して質問する。
「幼馴染なんです! 彼は今、どこに?」
 さぁねぇ、と主は首をかしげた。
「こっちはまた聞きしただけなんで……。よかったら、その情報仕入れてきた商人にまた訊くっすけど、どうすか?」
「お願いします!」
 リクシアの心は大いに高鳴った。
 フェロンに会えれば、フェロンに会えれば!
――ようやく、一人じゃなくなる。

  ◆

「リアがいるって聞いたけど……どこかな」
 その日、町を訪れる人影があった。
「まったく。今までどこ行ってたんだよ。さんざん探したんだからな。ここで見つからなかったらいい加減怒るぞ?」
 彼の外見は茶髪に緑の瞳、右の腰には片手剣。左利きのようだ。茶色の上着に緑のシャツ、足には灰色のズボンと茶色のブーツ。
 しかしその端正な顔の半分は、醜い傷跡で覆われていた。
「あの子なら、兄さんを戻すとか無謀なこと、言いそうだしなぁ……」
 歩くその身体は、今にも倒れそうなくらいボロボロだった。彼は数歩歩くと痛みに顔をゆがめ、呼吸を少し乱れさせた。
「……ッ! ……まずは休息を取らなきゃ、死ぬな」
 そして、とある宿を訪れる。
 そこには彼のよく見知った、懐かしい顔があった。 

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