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ねここい
第4話
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新高校生活に向けての諸々の説明が恙無く終わり、高校生活初日の放課後へと突入。
兎も角気分を落ち着けたいから、そそくさと下校準備を開始したのだが……
俺の左前席に居る巨大アメリカンショートヘアーが椅子ごと俺の席に近付いてきて話し掛ける。

「なぁお前も猫好きなんだろ? 家で飼ってるのか?」
早速きた……猫好きと咄嗟に嘘を吐いた罰が当たった。
どうしよう……別に好きでも嫌いでもないんだけど。

「い、家では飼ってないよ……家計的に余裕が無くて」
嘘の上塗り。
巨大な猫に間近で質問されたら、『実は嘘でした』なんて怖くて言えないよ。

「そうなんだ。アタシも飼って無くてさぁ……母さんがアレルギー持ちだから動物全般飼えないんだよねぇ〜」
「ふ〜ん……愛香音ちゃんだったらモリモリ飼ってそうだったのに」
愛香音ちゃん? ……そ、そうか、この巨大アメリカンショートヘアーの名前か!

「気安く名前で呼ぶな蔵原!」
俺にではないのだけど、蔵原に睨みを効かす愛香音さん……もとい、佐藤さんは怖い。だって大きな猫なんだもん。

「大体、私だって飼いたいさ! 狙ってる種類の猫もいるんだし……」
「も、もしかしてアメリカンショートヘアーかなぁ?」
飼いたい猫の種類と言われ、思わず言ってしまった素直な言葉。

「そう! よく判ったな、アタシが飼いたがってるのがアメショだって!」
アメショ?
アメリカンショートヘアーの略か?

「あら、猫のお話しで盛り上がってますわね。私も仲間に入れてください」
飼いたい猫をズバリ当てた俺にグイグイ迫る巨大アメショ……もとい、佐藤さんにビビってると、白い巨大毛玉のペルシャ猫が近付いてきて話しに交ざりたがる。

「やぁエレナちゃん。君は猫を飼ってるんだったよね?」
「えぇそうですのよ。血統書付きの高貴な猫を……おほほほほ」
白い巨大毛玉……もとい、白鳥さんが優雅で高飛車な態度と共に話しに入ってきた。

「私アイツと同中(同じ中学の略)なんだけど、家が金持ちだからっていけ好かないんだよね。嫌いだそう言う奴は……」
巨大アメショこと佐藤さんは、俺に顔を近づけ(怖いからヤメテ)白鳥さんに聞かれない様に教えてくれた。

「おい大神。エレナちゃんはどんな猫を飼ってると思う? 先刻(さっき)みたいに当ててみろよ」
白鳥さんはかなりの美女らしく、蔵原の緩んだ顔が締まる気配を見せない。
そして何故だか俺に飼い猫の種類を当てる様に仕向ける。知らんがな!

「え、え〜と……そ、そうだなぁ……ペ、ペルシャ猫……かな? 白鳥さんからはそんな感じが覗える」
そんな感じというか、俺にはその物にしか見えてない。
そしてこの巨大ペルシャ猫も、俺の回答に目を見張る。こ、怖い。

「す、凄いですわね。まさ
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