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クリムゾンスノウ
第二章

[8]前話
「何でそのタイトルなの?」
「真紅の雪っていう」
「英語でクリムゾンスノウだけれど」
 サイトの名前のことを言うのだった。
「あれどうしてなの?」
「実はね」
 友人のその質問にだ、六花はすぐに答えた。
「猫の名前なの」
「猫の?」
「私が前に飼っていた」
 その猫のことを思い出しつつだ、六花は話した。
「その子の名前なの」
「真紅の雪っていうの」
「雪って名前だったの」
 六花は友人にさらに話した。
「それでなの」
「サイトの名前にしたのね」
「そう、そしてね」
「そして?」
「真紅はね」
 クリムゾンのそれはというと。
「私が好きな色だから」
「それで真紅の雪なのね」
「そうなの」
「成程ね、ただね」
 ここでこうも言った友人だった。
「雪って名前だったことは」
「ああ、わかるわよね」
「白毛だったのね」
「そうなの、全身真っ白だったのよ」
 笑顔でだ、六花はこのことも話した。
「それですぐに雪って名付けたの」
「そうだったのね」
「そう、そしてね」
 それでと言うのだった。
「悪戯好きで気ままで」
「そこは猫らしいわね」
「いや、悪い子だったわ」
「それで傷までつけられて」
「けれどね」
 それでもと言うのだった。
「可愛かったからね」
「猫好きらしい言葉ね」
「それでね」
「サイトの名前にもしたのね」
「真紅の雪、いいタイトルでしょ」
「確かにね。それじゃあこれからも」
「そのタイトルでね」
「サイト運営していくのね」
「そうするわ」
 笑顔で応えた六花だった、そして家に帰るとパソコンを立ち上げまずは件のメールを削除した。そうしてからサイトの管理をするのだった。


クリムゾンスノウ   完


                      2018・7・17
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