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夢幻水滸伝
第五十八話 伏龍と昇龍その六
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「その時はな」
「命を賭けるか」
「いつもそうだがいつも以上にだ」
「自分の殻を打ち破るつもりでか」
「その心意気で戦う」
 こう幸田に答えた。
「必ずな」
「そうか、じゃあな」
「貴殿もだな」
「そうするわ、幾ら天の星の第二位でもな」 
 幸田は自分の星のことも話した。
「それでも相手は神星、しかも神星の首座の三極の一人」
「そこまでの人物だ、だからこそだ」
「おいらも全力でな」
「戦うな」
「自分の殻を破るつもりでな」
「そうして戦うぞ、勝つ為にな」
「わかっとるわ」
 これが幸田の返事だった。
「おいらにしてもな」
「ではな」
「それでは私もです」
 千歳もここで話に入って来た。
「持てる力のさらに」
「上を出すか」
「そうします、潜在能力まで引き出すつもりで」
 千歳は二人が出した自分の殻を破るという言葉を自分の言葉で出した。
「そうしてです」
「戦ってくれるか」
「はい、地形や気候を使い」
「そうしてだな」
「戦います」
「頼むな、もう手数は使えるだけ使ってな」
「そうしてですね」
 千歳は幸田に応えた。
「戦いますね」
「そうした賭けよ、賭けは賭けでもな」
 それこそというのだ。
「危険な賭けよ、おいら達にとっちゃ」
「しかしそれでもですね」
「勝つ賭けよ、今言っただろ」
「はい、棟梁の賭けはですね」
「勝つ為の賭けよ」
 そうしたものだというのだ。
「負けそうな賭けはしないのよ」
「博打はされても」
「博打ってのは負ける気配が少しでもあったらな」
「その時はですね」
「その負ける気配を完全に消してな」
 そうしてというのだ。
「やるものなんだよ、あらゆる博打はな」
「負ける要素を消す」
「そうさ、博打ってのは運じゃなくてな」
「腕ですか」
「運も考えてその博打を調べていくとな」
 そうしていけばというのだ。
「なくなっていってな」
「どうして勝つか」
「そうなるのよ、だからな」
「この度もですか」
「手数は全部出してさらにな」
「そこからまだ出せる手数も」
「出してよ」
 千歳に笑って話した。
「そしてな」
「勝つのですね」
「そうするものだよ、分の悪い賭けは確実に勝てる賭けにする」
「そうしたものですか」
「やってやるよ、絶対にな」
「では」
「綾乃ちゃんの軍勢からは目を離さんことや」
 肝心の彼女の軍勢からはというのだ。
「絶対にな」
「そうしてですね」
「ああ、本当に隙があったらな」
 その時はというのだ。
「狙ってくからな」
「わかりました」
「そういうことでな、さて飯の刻か」
 幸田はここで空を見て言った。
「それなら飯にするか」
「今日の御飯は力がつくものよ」
 麻友が幸
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