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ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第四幕その八
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「結婚資金にです」
「置いておくといいですか」
「是非」
 園長先生は先生に言います、ですがそれでもです。
 先生は園長先生のそのお話だけは信じずそうしてでした、お礼はそのまま受け取りました。そうして研究室に戻ってです。 
 ミルクティーを飲みつつこう言いました。
「結婚資金は絶対にないね」
「うん、先生がそう思ってるならね」
「先生の中だけではそうね」
「僕達は違う考えだけれど」
「それも全くね」
 これが動物の皆の返事でした。
「そこはそう思うよ」
「けれどね」
「結婚資金にしておくといいわよ」
「特別ボーナスは」
「そのことは」
「皆がそう言うならね」 
 それならと言った先生でした。
 そしてです、そのうえで。
 皆にです、話題を変えてこうも言ったのでした。
「何はともあれ植物園の虫の問題はこれでね」
「うん、解決しそうだね」
「先生の知恵のお陰で」
「今回もね」
「先生の功績の一つになったわよ」
「僕の功績はいいとして」
 こうしたことに誇らないのも先生です。
「植物園のお花や草木はこれで助かるよ」
「害虫の害からね」
「解放されたわね」
「じゃあ薔薇もね」
「あのお花も大丈夫だね」
「きっとね」
 そうなるというのです、そしてです。オシツオサレツが言いました。
「また薔薇を観に行こうね」
「皆でね」
「もう虫に荒らされないだろうし」
「そのことも安心だね」
「奇麗な薔薇を観られるね」
 トートーもにこにことしています。
「これで」
「そうだね、棘があっても」
「やっぱり薔薇は奇麗なものだし」
 チープサイドの家族も言います。
「薔薇が虫に荒らされて奇麗さが損なわれていないと」
「余計に嬉しいよ」
「明日にでも行く?」
 ポリネシアはこう提案しました。
「植物園の薔薇園に」
「いいわね、紅い薔薇も黄色い薔薇も観て」
 ダブダブもかなり乗り気です。
「皆で楽しみましょう」
「あの香りもいいんだよね」
 ジップは犬のお鼻でいつもその香りを最高に楽しんでいます。
「薔薇は」
「うん、かぐわしくてね」
 ホワイティもその香りについて言及します。
「何時までもあの香りの中にいたくなるね」
「勿論他のお花もいいけれど」
 今言ったのはチーチーでした。
「薔薇は別格だよ」
「やっぱり明日観に行く?」
 老馬はもうそのつもりでいます。
「そうする?」
「皆でだね」
 ガブガブは老馬に応えました。
「薔薇園に行くんだね」
「皆がそう言うなら」
 それならと応えた先生でした。
「明日の午前のティータイムはあそこにしようか」
「うん、それじゃあね」
「明日薔薇園に行きましょう」
「そして薔薇を観ながらね」
「お茶を楽しもうね
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