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第百十二話 一つの時代の終焉です。
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、艦隊に降りかかる衝撃も尋常の物ではなかった。

「シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!シャロン!!―――。」

 熱狂的な叫びがフェザーン回廊を包む。この回廊が発見され、フェザーンが誕生してから、かつてこれほどまでに叫ばれた名前があっただろうか。

「ククククク・・・・・。」

 惑星フェザーンのものであった残骸が容赦なくアーレ・ハイネセンに向けて降り注がれるが、シャロンは意に介しない。この程度のものは彼女の纏うオーラで消し飛ばせるからだ。
 シャロンは両腕を広げた。そしてまるで残骸の驟雨が祝福の雨であるかのようにそれを迎え入れる。

「アハハハハハハ!!!!アハハハハハハハハハハハ!!!!!!!!」

 狂気の高笑いは宇宙の深淵を伝いどこまでも広がっていく。





帝国軍監視部隊、第129駆逐隊 旗艦駆逐艦ドイチュラントW――


「そんな、バカな!?」
オペレーターの一人が何度も目をこすり、そして愕然とした叫び声を上げる。
「どうした?」
オペレーターは何度も唾をのみ、やっとのことで上官に報告した。
「惑星フェザーン・・・・消滅しました。」
「何!?そんな馬鹿なことが――。」
ディスプレイにうつる光景を目の当たりにした上官が気圧されるようにして黙り込む。そこには今まさにリアルタイムで花火のように四散していく惑星の姿があった。そしてそれは紛れもない自分たちの監視対象だったのである。
「衝撃波、来ます!!」
「ぐぉぉぉぉっ!!」
「うわああっ!!」
艦橋が悲鳴と怒号に満ち溢れる。ドイチュラントWは木の葉のごとく揺れ、何とか衝撃をそらすことに成功した。
「すぐに艦隊司令部に報告しろ。フェザーンが消滅したと!!」
艦長が怒鳴った。


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