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デート・ア・ライブ〜崇宮暁夜の物語〜
再び
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んだ。 決して、お前が思うような大切な人を危険な目に合わせる関係を『家族』だとは言わせない」

暁夜は鋭い目つきで琴里を睨み告げる。誰よりも『家族』を失う辛さと痛み、後悔を知る彼だからこそ言える事。なぜ、弟が生きているのかは分からない。だけど、今、彼がまた新たな人生を歩んでいる。五河士道と名乗り、とても楽しそうに『−−』のいない人生を謳歌している。その第二の人生をまた精霊に奪われることは耐えられない。だから、少しでも士道を精霊に関わらせないように、やってきた。だが、そんな暁夜の行為も無駄に終わってしまう。それだけは防がなければならない。

「あなたには関係ないことでしょ。それに、そういうあなたも身勝手だとは思わないの?」

「は?」

「あなたが士道を危険な目にあわせたくないのは分かる。 けど、『プリンセス(彼女)』を助けたいと言ったのは士道本人よ。私じゃないわ」

「−−っ! そんなわけ−−」

ウゥゥゥゥゥゥゥーーー

琴里の言葉を否定しようと暁夜が口を開いた瞬間、空間震警報が鳴り響いた。今の所、この学園には生徒は暁夜と琴里、士道のみ。教師の大半は既におらず、残っていたとしても今ここにいる令音ぐらいだろう。

「−−ちっ。 こんな時に」

暁夜は苛立たしげに舌打ちして、物理準備室を出て、屋上の壁に取り付けられた機器を操作する。 すると、箱型の機器がガパッと開き、そこから折り畳まれた白塗りの片手剣《アロンダイト》が現れる。それの柄を掴み、勢いよく振るった。

ブゥン!

と風を薙ぐような音がなり、折り畳まれていた《アロンダイト》が変形する。それを手に、箱型の機器から小型の特殊な端末を取り出し、腰に装着する。そして、通信機を耳につけ、屋上に出る。

「こちら、暁夜。 オペレーター、座標データ頼む」

『こちら、オペレーターの藍鳴です。『プリンセス』の座標データを送ります』

数秒後、腰に取り付けられた特殊な端末に座標データがインプットされ、それを操作しながら、

「これより、討滅を開始する」

『お気をつけて、暁夜さん』

その言葉を最後に通信を切り、暁夜はとある教室へと屋上から飛び降りた。

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