暁 〜小説投稿サイト〜
僕のヒーローアカデミア〜言霊使いはヒーロー嫌い〜
影に潜む悪意
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は校舎内に許可なく入れない仕組みになっているからね」

八百万の言葉に緋奈達は同意して、報道陣が屯する校門に向かう。 その足音と気配に気づいた報道陣達が一斉に緋奈達の方に振り返り、マイクを手に声をかけてくる。

「すみません。雄英にオールマイトが教師として就いたことについて、少しお話を伺いたいでのすが……」

「あのー僕達急いでるんで、あなた達に構ってる暇は1秒もございません。ですので、さっさと荷物まとめてお帰りください」

緋奈は遠回しに、『お前らに構ってる暇ないから、さっさと帰れ』と丁重(?)にお断りして八百万達と校門を潜っていく。

「はぁー、ドキドキしたー」

「緋奈ちゃん凄いね! よくあんなふうに言えるよね!」

「ありがとね、桜兎ちゃん」

「おかげで助かりましたわ。 緋奈さん」

「あの報道陣達の顔みたー? すっごい間抜けな顔してたよ!」

下駄箱で室内シューズに履き替えながら、緋奈にお礼を言う八百万達。 それに対し、大したことのないような表情で、

「慣れてるからね。 報道陣を黙らせる方法も断る方法も」

そう答える。緋奈にとって、報道陣を退けることは赤子の手をひねるのに等しい。昔から両親のことを報道陣に聞かれる度に断ってきたから。長年の嫌な経験がこういう時に発揮されたのだから、案外捨てたもんではない。

「それよりも、みんなは英語の課題やってきた?」

教室に続く廊下を歩きながら、緋奈は尋ねる。その質問に、芦戸以外の全員が頷く。

「みんな、真面目だねー。 僕まだ白紙だよ。だから、八百万! み・せ・て?」

お願い!と顔の前で両手を合わせて言う。

「ええ、構いませんわ。ただ、今度からはしっかりと忘れずにやってきてくださいね」

「うん! 前向きに頑張ってみる!」

「・・・心配ですわ」

笑顔で不安なことを言う緋奈に、八百万は不安を抱きながらため息をついた。その後も、色々と談笑しながら廊下を歩き、やがて教室に辿り着く。

「みんな、おはよぉー!」

扉を開けると同時に大声で挨拶をする緋奈。 その声に既に教室に着いていたクラスメイト達の視線が緋奈に集まった。

「おう! おはよう! 緋奈!」

「今日も女子と一緒かよ! 羨ましいぜ、桜兎!」

と、緋奈の肩に腕を回しながら挨拶を返す切島と、冗談半分皮肉半分の言葉を投げかける上鳴。 切島とは小学校からの友達で、上鳴とは一昨日の個性把握テストの時に知り合った。二人共とは話しが合い、よく休み時間は共に過ごしている。

「よお、桜兎」

「ん? どうしたの、峰田君?」

クイクイと小柄というかかなりチビなブドウ頭の峰田が、緋奈のズボンを引っ張り声をかけてきた。

「お前、いつも女
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