暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と奇麗な薔薇園
第一幕その六
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「薔薇も傷つけられています」
「そして他の花や草木も」
「そうです、本当に見付け次第駆除していますが」
「植物園もやることが多いですしね」
「はい、ですから」
 そのせいでというのです。
「私達も困っています」
「駆除しきれていないですね」
「そうです、ここで農薬を散布しますと」
「肝心の草木にも人にもよくないですからね」
「はい、それに虫に耐性が出る可能性もあります」
 農薬で駆除しないといけない害虫にです。
「そうなっては余計に強い農薬を使い」
「また耐性が出来てですからね」
「悪循環ですし」
「農薬はですね」
「農場なら仕方ないですが」
 それでもというのです。
「植物園ではです」
「使いにくいですね」
「特に温室が多いこの植物園では」
 若し温室の中で使えば余分な農薬が外に出ず中に籠ってです、余計に植物や人を傷めてしまうのです。
「使えないので」
「難しいですね」
「それで私達も困っています」
「そうですか」
「いい解決案を探しています」
 植物園の人達もというのです。
「そうしています」
「わかりました、では」
「あっ、先生がですか」
「はい、僕も考えさせてもらっていいですか?」
 こう植物園の人に申し出るのでした。
「そうしていいですか?」
「お願いします」
 先生の申し出を渡りに舟とばかりにです、植物園の人は先生に是非にというお顔で応えて言うのでした。
「ここは」
「はい、それでは」
「知恵を出して下さい」
「そうさせてもらいますね」
「そうだった、八条学園には先生がいて」
 ドリトル先生、この人がというのです。
「助けてくれるんです」
「いえ、僕なんかとても」
「いえいえ、先生が助けてくれるなら」 
 もうそれだけでというのです。
「その問題は解決しますから」
「そうですか?」
「これまで学園で起こった問題で先生が協力してくれて解決しなかった問題はないです」
「そうなんですか」
「はい」
 その通りという返事でした。
「ですからもうこの問題もです」
「解決したとですか」
「そうなりました」
 ここでそうなったも同然と言う人が多いですが植物園の人はこう言うのでした。
「では早速園長さんにお話します」
「早いですね」
「急ぐべきことは急がないと」
 それこそというのです。
「では今日はもう遅いですから明日です」
「貴方が園長さんにお話してですね」
「はい」
 それからというのです。
「おそらく園長さんから先生にお話がありますので」
「それで、ですね」
「宜しくお願いします」
「それでは」
「はい、そういえばです」
 ここでこうも言った植物園の人でした。
「この学園は何かと虫が多いですね」
「植物が多いだけに
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ