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薔薇騎士団
第二章
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「どういったものか」
「はい、何度も出ています」
「それならばです」
「我々も知っています」
「戦というものを」
「ならばわかるな、我々は外からの戯言は気にするな」
 一切という言葉だった。
「武芸を磨き兵法の書を読みだ」
「そして騎士団としての訓練に励み」
「王から与えられた金で装備や兵糧を整える」
「そうしていくだけですね」
「我々は」
「そうだ、そして今我々が一番すべきことはだ」
 それはというと。
「塩の調達だ」
「はい、塩の備蓄が少ないです」
「ではですね」
「塩の購入ですね」
「それを行うべきですね」
「それを行え、塩なくしてだ」
 武具や馬、兵糧と共にというのだ。
「戦が出来るか、答えは一つだ」
「わかりました」
「塩を購入しておきます」
「我々は常に戦場にいると思え」
 こうも言ったビクトリエだった、ビックトリエは自身もそうだったが騎士団の者達にも外からの戯言など気にするなと言ってだった。
 常に戦に備え騎士団全体に厳しい訓練を課し騎士団員一人一人に武芸に励み兵法を学ぶ様に命じ自らもそれを実践していた。
 そして遂に出陣の時が来た、敵は隣国の大軍騎士団から見て何と七倍もの軍勢であり彼等を国境の砦に篭り迎え撃つことになったが。
 ビクトリエは砦の城壁から砦に迫ってきた敵の軍勢を見て周りに控えている騎士団の者達に問うた。
「わかるな」
「はい、勝てます」
「あの軍勢ならば」
「我々でも」
「そうだ、我々は必ず勝つ」
 敵の軍勢の編成はばらばらだった、歩兵も騎兵も魔道部隊もそれぞれ混ざっている。しかも装備も悪い。隊列も乱れている。
 その敵軍を見てだ、ビクトリエは言ったのだ。
「あの様な軍勢ものの数ではない」
「ではですね」
「戦いそして」
「勝ちますね」
「私の指示に従え、いいな」
 こう言ってだ、ビクトリエはまずだった。
 砦の守りを固め数だけは多い敵軍を寄せ付けなかった、そうして敵が自分達の思わぬ守りの堅固さに戸惑っている中で。
 夜に一気にうって出て夜襲を仕掛けた、そうして混乱する敵を次から次に攻めて散々に打ち破った。
 朝になって倒れているのは敵の者達ばかりだった、あまりにも鮮やかな勝利だった。
 ビクトリエはこの勝利だけでなく王から賊の討伐やドラゴンの退治を言われる度に見事に王の命を果たした。そうしていくうちに。
 誰も彼女と彼女が率いる騎士団を馬鹿にしなくなった、逆にこう言う様になっていた。
「恐ろしい女達だ」
「女とはとても思えない」
「まるでアマゾネスだ」
「傍から見ると薔薇園だが」
「恐ろしい連中だ」
「我が国でも屈指の強さの騎士団だ」
 こう言われるまでになった、そして王もビクトリエに言った。
「見事だ、よくぞあそこまで
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