暁 〜小説投稿サイト〜
「観覧車。」
無題
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しながら
インター側道に車線変更する。




そのまま待ち合わせのラブホへ。







互いの事を余り詮索せず
よく知らないまま、
体の関係を続けて数ヶ月。


ある日、話が有ると言われて
いつもとは違う場所を
指定された。



電話じゃダメかって言ったら
会って話したいって。




…いい予感はしなかった。








、、、、その日。

余りにも青い空を見上げながら

多分、今日で終りだなって
思いながら単車を走らせた。



互いの住む街の中間地点ぐらいの
O、とゆーインターを下りる。




大型店舗の駐車場で落ち合う。










軽自動車の助手席で聞いた話は





離婚しようとして
別居中だが、旦那さんがいた事、


その旦那さんが病気になって
その女に頼って来た事、






そして、その女としては
旦那さんに
まだ気持ちが残っている事。








初めて聞く話でびっくりしたが
意外と冷静に、冷めた気分で
最後まで聞けた。









答えは簡単だった。










「うん、わかった。」


「…ごめんなさい。」








互いに見てる前でお互いの
アドレスと携帯番号を削除した。











たまに
あの湾岸道路を走るとふと思う。






誰でも良かった訳じゃないが
寂しさを埋める相手が欲しくて、






あれは恋愛では
無かったのかも知れない。




馬鹿話ばかりして女を笑わせた。



互いの詳しい事は
互いに敢えて話さない、

あの微妙な雰囲気。






単車で地元へ
夜、帰る時の寂しさ。



行く時の勢いは無く
女を抱いて来た筈なのに
逆に募る寂しさと虚しさ。




一人でPAでラーメン啜りながら
今、ここだよって
メールしてみたり。




「今、部屋着いたー。」

「お疲れさま。」

「おはよう。」

「おやつみー。」

「日曜、会える?」







短文で疎らなメール。











西に行くと





あの湾岸道路を走ると


あの観覧車が見えると







いつも思う。








あの女、元気だろうか。







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