第46話
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”の件でエレボニアの権威は地の底に堕ち、各国からは領土欲しさに自国の民まで虐殺する国として白い目で見られたり今後もそう言う事をする国なのではないかと疑いの目を向けられ、自国の民達からの信頼も大きく落とした事で、選択を一つでも間違えれば市民達による暴動が起こってもおかしくない薄氷の上で”国”を保っている……―――それが”今のエレボニア帝国”だ。そしてその状況から脱する為には他国のエレボニアに対する信頼を取り戻し、友好な関係を結ぶ事もその一つだと私は思っている。――――勿論友好を結ぶべき他国の中にはクロスベルも含まれるべきだと私は思っているよ。」
「そ、そうなんですか………」
「……先程の知事閣下の意見を聞き、少しだけ安心しましたわ。エレボニア帝国政府にもお兄様のようなお考えを持つ方もいらっしゃっている事に……」
レーグニッツ知事の意見を聞いたユウナとアルフィンはそれぞれ安堵の表情をした。
「……私もイリーナ会長も元理事として旧Z組の設立に関わった人間でもある。その意味で、このような場を持つことでせめて君達に示したかったのだ。エレボニアとクロスベルが置かれた状況―――将来の可能性と、厳しい現実の双方をね。」
「あ………」
「レーグニッツ閣下………」
「「……………………」」
レーグニッツ知事の話を聞いた生徒達はそれぞれ考え込み
「……そろそろいい時間ね。他のVIP達にも呼ばれているのでしょう?あまり待たせては悪いのではないかしら。」
「……そうですね。レーグニッツ閣下、イリーナ会長。自分達はこれで失礼します。」
イリーナ会長の指摘を聞いたリィンは退室する事を決めた。
「ああ、演習の成功を祈っている。」
「まあ、せいぜい気をつけなさい。―――ああ、それとリィン君。私事にはなるけど、アリサとは”どこまで進んでいる”のかしら?」
レーグニッツ知事と共にリィン達に声をかけたイリーナ会長は興味ありげな表情を浮かべてリィンに問いかけ
「え”。」
「うふふ、それについてはわたくし達も気になっていましたわ♪」
「……そうね。特にアリサさんは私達と違って普段兄様と会えない分、会えた時の兄様に対する愛情表現が凄いものね。」
「ア、アハハ………」
問いかけられたリィンは冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、アルフィンはからかいの表情で、エリゼはジト目で、セレーネは苦笑しながらそれぞれリィンに視線を向けた。
「ふふっ、それはもう最後にお会いした1年前よりも、更に仲が深まっていると思いますわ♪」
「……そうですね。実際今日再会した途端わたし達の目の前でリィン教官を抱きしめてディープキスまでするくらいですからね。」
「うん。もしあの場に私達がいなかったら、
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