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『組長と零』
『はじまり』

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組長に拾われた時の事。

(※『続:殺し、失い、得たもの。』の『組長との出逢い』から一部抜粋)

私が組長と出逢ったのはラブホ街。服は剥ぎ取られて、胸も出てて髪も顔もグシャグシャ。隠す気力も立つチカラも無かった。

もぉ死にたかった。

通り過ぎる人は好き勝手にゴミの様なコトバを吐き散らしてく。皆が私を見下してった。

私は、そんな大人や社会を恨んで睨みつけて生きてきた。でも、もぉそんな生き方も疲れ果てた。そんな時に組長は現れた。

意識を失って、組長の寝室へ保護された私。目覚めと共に、今迄食べたことのない、優しくて温かいオジヤに出会った。
涙は止まらず、頭がガンガンするほど泣いて泣いて...しまいには喚き散らして叫んで気を失った。

更に目覚めた時、組長は隣で手を握って悲しそうに私を見ていた。

『...すみません...』
『頭、痛ぁないか?言いそびれたけど、ワシ、組長。名前は、零でえんかな?』
『はい、組長?ヤクザの?え、零の実の父さんのこと知ってんの?』
『ん?零のお父さんのことは知らんけどヤクザやで』
『そっか、父さんと同じ人種なら安心。逢いたいなぁ...』

意識朦朧の最中、そんな会話をした。それからまた寝てしまった。私の日常には、まともに眠れる時間は無かったから...。

父と同じ世界の人ってだけで凄く安心した。組長の、内から湧き出る温かさみたいなものが心地良くて...

目が覚めて、組長の後ろ姿を眺めてた。父と居たら、こんな感じだったかな?
組長が、私に気付いてビックリして飛び上がった。思わず吹き出した。

『おまえなぁ!オバケみたいに突っ立っとったらビックリするっちゅーねん!あー心臓飛び出るか思たわ』
組長は胸をさすりながらグラスの酒を飲み干した。
そして、座れって前の席を指さした。

『何飲む?』
『...ドライ』
『アサヒか』
私は頷く。



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