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キラー・クイーン没案集(仮)
気づけばキラー・クイーン ハリーポッターver.
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 今日は運のいい一日だった。


 自販機のジュースを買えば当たりを引き、適当に拾っていた宝くじでは4等が当たっていた。会社に向かうときも珍しく全く渋滞に引っかかっていないし、うるさい上司も今日に限ってはネジでも外れたんじゃないかと疑うほど上機嫌だった。今なら「今日でお前は死ぬ」と唐突に言われても許せる、そんな一日だったんだ。

 ……ほんの少し前だったら。




 「しばッ!(危ねェ!)」
 「くっ、アイツ魔法をはじきやがった!」
 「テメェ、舐めやがっ《カチッ》
   『ドグオォォォオン』ゥぐおォォォ!」
 「また爆発しやがった!いったいどうなってるんだ!?」

 それはこっちのセリフだッ
 誰かどうにかしてくれぇ!



  ―――――――――――――――――――――――



 コーヒーを飲もうとして席を立ったら、ほんの一瞬でどこだかわからない冬の森の中にいた。なにを言ってるかわからないと思うが、自分も一瞬のことでなにがなんだかさっぱりである。周りを見渡してみると木とか川とか雪がたくさんあっすごいと思った(小並感)
 ふと目線がいつもよりも高いことに気づく。これでも自分は同僚から声が渋いわりに背が168pと低すぎることで有名だったのだ。別に気にしてなんかいない。してないったらしてない(殺意の波動)。だからかなんとなく気づいた。気になって近くの川に自分の姿を映すと、そこには自分ではなく、ピンク色をした人型の猫?のようなものが映る。

 「………(えっなにこれは)」

 驚いて声が出ない。というより声が出せない。

 「(というかこいつって確か…)」

 友人が好きでたまに読ませてもらっていたとある奇妙な漫画のキラー・クイーンではないか!
 いや、確かに知人や友人からはどこか猫みたいだなどと言われたりしていたが、よりにもよってなぜキラー・クイーン…?だったら普通の猫のほうがよかった。だからといってなりたいわけではないが。
 そういえば、コイツは指先で触れたものを爆弾にできるんじゃなかったか?少しワクワクしてしまう。緊張感がないと思われるだろうが、やはり特殊能力があると使ってみたくなる。男の子だもん、しょうがないね。

 「(第一の爆弾!)」 『シュバッ』

 念じながら近くにあった石を拾い、そのままちょっと離れた木に向かって投げる。そして、手の人差指の付け根にあるスイッチを『カチッ』っと押す。瞬間、『ドグオォォォオン』と轟音が鳴り響き、命中した木が根元から先っぽの葉っぱまで、綺麗に吹き飛んだ。そして、周りの土や石が飛んでくる。って

 「しばッ!(うわっ!)」

 慌てて飛んできた石などをはじく。どうやら身体能力も上がっているようだ。しかし、土は躱せずかぶってしまう
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