暁 〜小説投稿サイト〜
ハイスクール D×D +夜天の書(TS転生オリ主最強、アンチもあるよ?)
第1章 これから始まる物語
第7話 見習い悪魔は赤龍帝の夢をみるか?
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やくしたまえよ、兵藤くん





 木場祐斗は、嫌な予感がしていた。
 堕天使が占拠する教会に切り込み、兵藤一誠と即席ながら見事な連携で敵を圧倒した。
 シグナムとザフィーラのサポートもあり、事は万事順調だった。
 いや、「順調すぎた」。


(さっきから嫌な予感する。どこかでしっぺ返しが来るような気がしてならない)


 地下礼拝堂にはいた敵は、およそ30人ほどだろうか。
 地上にいた連中とあわせれば、50人近いだろう。

 
「――団体さんで、グレモリーの領地に堂々と侵入するなんてね」


 木場が呆れたようにつぶやくと、ようやく向こうは、こちらに気づいたようだ。
 何故か判らないが、彼らはひどく混乱しているようだ。
 こちらを警戒しながらも、「はやくしろ」「なぜうまくいかないんだ」など怒号が飛び交っている。
 最奥に目を向けると、そこには――――


 驚き硬直する彼を置いてきぼりにして、瞬時に前へと兵藤一誠が躍り出た。
 彼は、普段からは想像もつかないような激しい怒りの声をあげる。


「おまえらああああああああ!!」
『Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!Boost!!』

「まて、迂闊に飛び出すな兵藤くん!」


 思わず声をかけるも、聞き入れられるとは思っていなかった。
 彼自身、堕天使たちの所業に憤っているのだから。
 だが、その憤りを吹き飛ばすような光景が眼前で繰り広げられた。


――――何が起きようとしている!?


 抉るように大きく地面を陥没させた兵藤一誠は、堕天使の女と何事か話していた。
 激情に歪んだ表情は、次第に冷静になっていき、無表情になった。
 一方で、身にまとう雰囲気は、窒息しそうなほど重苦しいものになっていく。


『Welsh Dragon Balance Breaker!!!』


 突如、咆哮のような、慟哭のような叫び声があがり、兵藤一誠を中心に爆風が渦巻いた。
 思わず瞑ってしまった目を開いき、粉じんの中から現れた姿をみたとき、


――――彼は禍々しい力を放つ赤い鎧に身を包んでいた。
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