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雲は遠くて
141章 音楽に世の中を良くするパワーはあるのか?
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宙の果てはどうなっているのだろう?とか、
なぜ生きているのだろうか?とか人生とは何だろう?とか、考えたわけです。
まあ、君たちと、同じように、漠然と考えては、楽しんだりしてたんですよ。
でも、それで、深刻には悩みはしなかったな!あっはは」

「わたしたちも、悩んだりはしません!」

 最前列にいる、セミロングのヘアスタイルの清純な女子高生がそう言って、
ケラケラ笑った。会場のみんなも笑った。

「まあ、考えても、答えが出るような問題でないですよね。話を簡単に進めるために、
稲盛和夫(いなもりかずお)さんの言葉を引用します。この人は、今年で86歳になります。
大変に立派な人だと、おれも尊敬しています。あの京セラやKDDIの創業者です。
また、日本航空名誉会長でもいらっしゃいます。
『稲盛和夫の哲学』という本がPHP文庫から出ています。
その中で、57ページですが、稲盛さんは、『私は魂というものを信じています。』と言ってます。
稲盛さんは、おれたち人間は、魂と肉体から成り立っていると考えてます。
稲盛さんは、魂というと、眉をひそめる人がいるかもしれないと言って、
魂のことを意識体とも呼んでますけどね。
稲盛さんは、おれたちの人生は、魂の修行の場だと考えているようです。
この世の中というか、人生においては、魂、意識体は、修行しながら、死ねば、
また新しい生命に宿(やど)って、現世、いまの世の中に出てきて、
新たな修行をすることになるって、稲盛さんは言っています。
本の64ページでは、稲盛さんは、こう語っています。
『そういうことの繰り返しで、人間性を高めていき、
ついには、神々(こうごう)しいといわれるような如来(にょらい)のレベルまで心が美しくなってゆく。
そこまで行くと、仏教では輪廻転生しないといわれています。そのように、意識体というものは、
自分だけで終わるわけではなく、次に自分が生まれ変わるものに移っていきます。
したがって、自分の心、品格、人格を高めていくことは、単に自分1個だけの問題ではなく、
次の代への責任でもあるのです。」
文は、前へ戻りますが、稲森さんはこうも語っています。
『なぜ転生するか。それは現世でつくりあげた人格が不十分で、
次の現世でもっと心を(みが)きあげる必要があるためです。』と。
輪廻転生という言葉の意味は、『死んであの世に還った霊魂(魂)が、
この世に何度も生まれ変わってくること』だそうで、仏教とかの宗教用語ですよね」

 「ええと、稲森さんは、仏教の臨済宗妙心寺派円福寺で、僧侶(そうりょ)となるための出家の儀式の、
得度(とくど)をして、僧侶としての身分の僧籍(そうせき)を得ているそうです。
おれなんか、仏教でもキリスト教でも、宗教の話は、いくら理解
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