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オズのトロット
第十幕その七
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「必要な時以外にはなの」
「携帯を使わせてもらえないんだ」
「そうなんですね、何か」
 そう聞いてです、カルロスは考えるお顔になって言いました。
「王様も大変なんですね」
「あれをしたら駄目、これをしたら駄目とかね」
「結構あるわよ」
「携帯のこともそうだしね」
「一日のスケジュールも細かく決まってるし」
「特に我が国の侍従長は厳しいから」
「そうしたことが決められているのよ」
 お二人は少し苦笑いになってカルロスにお話しました、その侍従長さんがいる王宮の方を見ながらです。
「何かとね」
「それがちょっと困るかな」
「こうして皆へのおもてなしで遊ぶのも許可が必要だし」
「他のこともね」
「何か侍従長さんが親みたいですね」
 そのお話を聞いてこう思ったカルロスでした。
「何か」
「うん、そうだね」
「私達にとってはそうね」
「優しいけれど厳しくてね」
「私達のことをいつも見守ってくれているから」
「強いて言うとね」
「私達の今のお父さんとお母さんね」
 まさにそうした人達だとです、二人もカルロスに答えます。
「そうした人になるね」
「そのことは事実ね」
「そうですね、けれどそれだけお二人をいつも見守ってくれていて」
 優しく厳しくです。
「大事に思ってくれているんですね」
「そうなんだ、だからいつも色々なことを教えてくれるよ」
「政治のこともお勉強のこともね」
「世の中の大事なことも」
「全部教えてくれるの」
「凄い人ですね、その侍従長さんがおられるから」
 だからと思ったカルロスでした。
「お二人もですね」
「国王としてやっていけるんだ」
「私も王女としてね」
「冒険の末で王様になったけれど」
「それからはそうして助けてもらってやっていってるの」
 国家元首としてというのです。
「政治もね」
「侍従長さんと他の人達にもね」
「政治は一人では出来ないんですね」
 このことをここでわかったカルロスでした。
「そうなんですね」
「うん、そうだよ」
「一人や二人で出来るものじゃないのよ」
 それが政治だとです、お二人はカルロスに答えました。
「だから侍従長さんもいてくれて」
「他の人もいてくれてね」
「僕達も政治が出来るんだ」
「この国をやっていけてるのよ」
 そうだというのです、そしてです。
 今は皆で恐竜と一緒に遊びました、カルロスは今度はトリケラトプスの背中に五人とトロットと一緒に乗りました。
 カルロスは皆と一緒にトリケラトプスに乗ってまずはこう言いました。
「六人で乗れるかと思ったら」
「乗れたね」
 ジョージがカルロスに答えました。
「大丈夫だったね」
「案外大きいからね、トリケラトプスって」
 神宝はこの恐竜の大きさのことをお話
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