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81部分:ニーベルングの血脈その十三
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ニーベルングの血脈その十三

「敵艦隊の航路のことですが」
「何かわかったのか」
 ジークムントはこの時司令室にいた。そして銃の手入れをしていたのであった。
 それはビームガンであった。彼は射撃の腕も一流であった。そして銃そのものも好きであったのだ。
「今まで不明だった航路がある程度わかりました」
「そうか」
 彼はそれを聞いて目で笑った。
「では見せてもらうか」
「はい」
 彼は報告に来た部下と共に艦橋に向かった。もうそこにはローゲによりモニターにそのメーロトの軍勢の三次元航路が映し出されていた。
「あれが今までわかっていた航路です」
「ああ」
 そこは赤い線で示されていた。
「そしてこれが今回わかった航路です」
 青い線が敷かれていく。それは赤い線を繋いでいた。
「どうやら彼等はこの航路で動いていた様です」
「そうか」 
 だが彼はまずは表情は崩さなかった。
「そしてまだ途切れている場所も多いな」
「それもローゲにかけてみました」
 部下達がまた言った。
「そしてある程度その今の時点で不明の航路もはっきりしました」
「それも出してみろ」
「はい」
 部下達はそれに応えた。そしてその線は緑で示された。
「これはあくまで予想ですが」
「だが全て繋がったな」
「はい」
 これにはまずは頷いた。
「そしてもう一つあります」
「もう一つ。何だ?」
「それぞれの航路を通過した時間です」
 今までメーロトの軍勢が攻撃を仕掛けた星系や通過した星系に到達した時間と出発した時間が黄色い文字で示される。ジークムントはそれを見てあることに気付いた。
「なあ」
「はい」
 そしてメルヒオールに声をかける。彼はすぐにそれに応えてきた。
「移動の時間がやけにまちまちだな」
「そういえば」
 メルヒオールもそれに気付いた。
「そして航路を見てみな」
 今度はまた航路自体を見るように言った。
「何かな、変にアステロイド帯があったりとかそういう場所が途中に多いよな」
「ええ」
「隠れ易い場所にな」
「隠れ易い」
「言い換えれば何かを隠し易い場所だ」
 ジークムントはモニターに映る三次元地図を見ながらこう述べた。
「何かをな」
「まさかそれは」
「これはまだ俺の勘だ」
 彼はこう断ったうえで述べた。
「連中は行く先に物資を用意しているんだ。そしてそれに従って移動している」
「そういえば敵対する場所が続いている場合はないですね」
「間に中立星系があったりするな」
「はい」
「その中立星系も怪しいものだがな。どっか本拠地があってそこから手配しているんだろう」
「それは一体」
「まずは奴等が何処から出て来たかだ」
 ジークムントは次にそこに注目してきた。
「それも調べてみた
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