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リング
79部分:ニーベルングの血脈その十一
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スマ性を慕われているのである。
「わかった」
 ジークムントは自身のそれを知ってはいない。だがここは頷いた。
「じゃあ御前達の命、預かるぜ」
「はい」
 彼等はまた頷いた。
「この命、帝国との戦いの為」
「たった今より提督にお預け致します」
「よし、じゃああらためて出発だ」
 彼は指示を下した。
「全軍このまままずはブレーメンに向かうぞ」
「はっ」
「まずはその近辺を取り戻す。そのうえで帝国を誘き出すぞ」
 彼は既にその頭の中で戦略を描いていた。そして攻撃に出るつもりであった。彼の用兵に防衛はあまりない。攻めて倒す、それこそが彼の用兵であった。

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