暁 〜小説投稿サイト〜
提督はBarにいる。
提督の居ない日常・その2
[1/3]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「さぁ、ランチタイムね!」

 ガシッ、とアークさんの腕を掴み、ズルズルと引き摺っていく金剛さん。提督が居れば時たま気が向くと執務室に詰めている艦娘の分まで作ってくれたりするんですが、居ない者は仕方がありません。大人しく別の場所で食べましょう。……決して間宮さんや鳳翔さんの作るご飯が美味しくない訳ではないんですよ?ただ、提督が作ってくれる時にはタダですからね。お金をかけずに美味しいものが食べられるならそっちの方がいいじゃないですか。

 そうこうしている内に、私達3人は食堂に辿り着いていた。大所帯の私達の鎮守府は、何ヵ所か食事を摂ったり買ったりする事が出来る場所がある。淫乱ピンクこと明石のやってるコンビニだったり、間宮さんのお店だったり、鳳翔さんのお店だったり。けれど、朝食と昼食はほとんど皆ここの大食堂で摂る。時間が無い時や非番で寝坊して食堂が使えない娘なんかはコンビニで済ませてしまうけれど、食堂が使える時は日中はほとんど食堂で食事です。何故かって?

「あら、大淀さんに金剛さん。それにアークさんもいらっしゃい♪」

 間宮さんと伊良湖ちゃん、それに鳳翔さんや大鯨さんまで。主計課の皆さんは食堂が開いてる時には食堂で仕事しているからです。




「えぇと、今日の日替わりは〜……?」

 メニュー表を眺めながら、金剛さんが人差し指を顎に当てて唸っている。我が鎮守府の食堂のメニューはさながら、大企業の社員食堂のようです。日替わりの和食・洋食・中華の定食に、日替わりの麺類があり、カツ丼や天丼、親子丼等の丼物やラーメン、パスタ、蕎麦にうどん。更にはカレーやピザ、果てはお酒まで置いてあって社食というよりファミレス並みです。

『食事くらいしか楽しみが無いんだから、豪勢にしなくちゃな』

 とは提督の談ですが、給料まで貰って外出の自由もあるのに食事まで豪華にする必要はあったのでしょうか?まぁ、美味しいものが食べられるならどうでもいいですが。

「大淀さんは何にします?」

「そうですねぇ……じゃあ日替わりのCセットで」

 Aセットが和食、Bセットが洋食、Cセットが中華の定食です。今日は何となくガッツリ食べたかったので、酢豚がメインのCセットにしましょう。

 どこでも良かったのですが、午後からの打ち合わせも軽くしたかったので金剛さんとアークさんの座っているテーブルに着きます。アークさんは日替わりの和定食のAセット、金剛さんはガッツリとしたボリュームのトルコライスです。

「ランチでパワー付けないとネ!」

 そんな事を言いながらガツガツとトルコライスを食べる金剛さん。あんなに食べて太らないとか、どういう身体の作りなんでしょうか?……まぁ、見ての通り乳と尻に栄養が行ってるんでしょうね。羨ましいやら憎たらしいや
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ